屋根材「リコロニー」とは?特徴やメリット・デメリットを解説


(画像引用:ケイミュー公式サイト

「リコロニー」は屋根材大手のケイミュー株式会社が販売するリフォーム専用の屋根材です。スレート屋根専用のリフォーム材で、貼り付けるだけの簡単施工でありながら、さまざまなメリットが得られる注目の屋根材です。

そこで今回は、屋根材リコロニーの特徴やメリット・デメリットを解説します。スレート屋根のリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

屋根材「リコロニー」の5つの特徴

ここでは、リコロニーの特徴について解説します。

リコロニーはケイミュー株式会社が製造販売するスレート屋根専用の金属製のリフォーム屋根材です。既存のスレート屋根材の上から専用の接着剤で貼るだけで簡単に施工できます。

リコロニーには主に以下の5つの特徴があります。

【特徴①】雨に強い設計

リコロニーは、既存のスレート屋根材の上から接着剤で貼り重ねています。スレート屋根材の横のつなぎ目をカバーすることで、雨水の浸入を防ぐ設計としています。

また、既存屋根のクギ穴手前までの長さの設計のため、釘穴に水が浸入しない工夫がされているのが特長です。単に屋根材の上から貼るだけの製品ではなく、既存の屋根材は一次防水の役割を果たし、二次防水には下地材、リコロニーを三次防水として防水性を高めています。

【特徴②】高い遮音性

金属屋根は雨音が響きやすいのがデメリットですが、リコロニーを設置することで雨音も抑制できます。既存屋根と二重になることで音が抑制されているだけでなく、強力な接着力によって雨音が反響しにくい設計となっており、高い遮音性が特長です。

【特徴③】耐風性能に優れている

リコロニー専用の強力な接着剤を使用することで台風などの強風にも耐えられる屋根材となっています。リコロニーに使われる専用の接着剤は、ケイミュー社が販売するカラーベスト(スレート)が持つ耐風性能の20倍程度の強い接着力を誇ります。

ケイミューの社内試験においては、風速65m/sでも耐えられる実験結果が出ています。施工方法もカラーベスト3枚に対しリコロニー1枚でかぶせているため、既存の屋根材も剥がれにくく一体感のある屋根材に仕上げることが可能です。

【特徴④】日射の温度上昇を抑制

リコロニーは日射による温度上昇が抑えられます。JIS規格の遮熱鋼板を採用しているため反射率が高く、室内の温度上昇の抑制が可能です。

昨今の40度に迫る夏の暑さ対策に、リコロニーでリフォームすることで快適な室内空間を構築できます。

【特徴⑤】飛来物にも強い設計

リコロニーは飛来物や雹(ひょう)などにも強い設計です。屋根は台風や強風などの飛来物によって、屋根材が傷つくことで雨漏りを起こすこともあります。飛来物に強い屋根材は、雨漏りや災害のリスクを低減してくれます。

屋根材「リコロニー」の製品仕様

リコロニーのラインナップや耐用年数、保証は以下のとおりです。

ラインナップ

ラインナップは以下の2種類です。

・KMRC32S ブラックカラー
・KMRC31S ブラウン

高級感のある半艶ブラックは、建物全体が引き締まった空間に仕上がります。落ち着いた色味のブラウンは、シックながらも温かみのある雰囲気に仕上がる色合いです。

耐用年数と保証

リコロニーの耐用年数は10〜15年程度で、以下の内容に対して保証が適用されます。

・表面の塗膜に腐食による穴あきが発生しないこと
・腐食による著しい赤サビが発生しないこと
・塗膜の膨れや剥がれ、割れが2m離れても目立たないこと

上記に対しての保証期間は以下のとおりです。

・穴あき保証:25年
・赤サビ保証:10年
・塗膜の不具合:10年

リコロニーはサビに強い高い耐久性を誇るガルバリウム鋼板を採用しているため、上記のような長い保証が実現できています。

屋根材「リコロニー」のメリット

メリット

リコロニーのメリットは以下のとおりです。

・接着剤で貼るだけの簡単施工
・低価格で美観の向上ができる
・遮熱性の向上が期待できる

それぞれ解説します。

【メリット①】接着剤で貼るだけの簡単施工

ケイミュー社のリコロニーは既存のスレート屋根に対し、専用の接着剤で貼るだけの簡単施工です。素材はガルバリウム鋼板を使用しているため、一枚あたり約1.4kgと軽量でありながら高い耐久性も期待できます。

「スレート屋根にひび割れや欠けなどが発生し、塗装補修では不十分」「しかし、カバー工法は予算的に厳しい」などの理由で費用を抑えたい人にはメリットが高いリフォーム材です。

ただし、下地材や防水シートの劣化が見られる場合は、きちんとしたカバー工法や葺き替え工事をおすすめします。軽度なリフォームと考えるのがよいでしょう。

【メリット②】低価格でイメージチェンジができる

リコロニーは低価格で外観のイメージチェンジができる点はメリットのひとつです。一枚あたりの価格は2,480円(税抜き)と価格が安く、1坪あたり24,800円で施工が可能です。

屋根材の費用が抑えられた分、外観や雨樋などの付帯部分の塗装を同時に行うことで、新築のような仕上がりになります。

外壁塗装など、足場を組むリフォームを同時にすることで足場も一度の設置で済むので、足場代の費用も節約できます。貼り付けるだけの施工のため、5日程度と短い工事期間でできるのもメリットといえます。

【メリット③】屋根の機能向上が期待できる

リコロニーは、さまざまな屋根の機能を向上させる能力があります。既存屋根のつなぎ目やクギ穴まで浸入させない高い防水性や、強力な専用接着剤による強力固定で強風でも安心です。

また、JISの規格の遮熱鋼板を採用しているため、紫外線を反射させて屋根自体の温度上昇を抑制します。上記のようにさまざまな屋根機能の向上により、リフォーム後は快適な生活が期待できるでしょう。

屋根材「リコロニー」のデメリット

デメリット

リコロニーのデメリットは以下のとおりです。

・下地材や防水シートの点検や補修ができない
・雨漏りしている屋根には施工できない
・防水性の改善には効果がない
・カラーバリエーションが少ない

それぞれ解説します。

【デメリット①】下地材や防水シートの点検や補修ができない

現在設置されている屋根材の上から被せるカバー工法のようなリフォームができる点がリコロニーのメリットです。しかし、屋根の下地材と防水シートの点検や補修ができない点はデメリットです。

施工する際は、設置している屋根材や下地材、防水シートの耐用年数に注意する必要があります。築15〜20年経過したあたりから下地材などが傷んでくる時期でもあるため、業者に点検などを依頼して状態を確認してから施工することをおすすめします。

【デメリット②】雨漏りしている屋根には施工できない

リコロニーは雨漏りしている屋根には施工できません。雨漏りしている場合は屋根材や下地材も含めてすべて交換する葺き替え工事でないと解決しません。

天井に雨染みやカビ、壁紙の浮きや剥がれなどが見られる場合は雨漏りの症状です。下地材や防水シートがボロボロになっている可能性もあるため、屋根裏などを点検してもらい、問題ないことを確認したうえで施工するようにしましょう。

【デメリット③】防水性の改善には効果がない

リコロニーはカバー工法のように新しい防水シートを設置する施工方法ではありません。既存のスレートのつなぎ目をカバーしたり、雨水がクギ穴まで浸入させない設計となっていたりと工夫されていますが、防水性を改善するような目的ではありません。

【デメリット④】カラーバリエーションが少ない

リコロニーのカラーバリエーションは、「ブラック」と「ブラウン」の2色です。ブラウンもシックで、ブラックとともに落ち着きのある色合いです。

派手さは求めず、高級感がある落ち着いた雰囲気を求める方にはおすすめできます。明るい雰囲気や個性を出したい、さまざまなカラーバリエーションから選択したい人にとっては物足りないでしょう。

屋根材「リコロニー」でリフォームする際の業者選びのポイント

リコロニーでリフォームする場合の業者選びのポイントは以下のとおりです。

・リコロニーの施工実績があるか
・施工前に雨漏りが発生していないか細かく確認している
・見積書の内容や説明が丁寧か
・業者独自保証やアフターサービスは充実しているか

それぞれ解説します。

リコロニーの施工実績があるか

屋根材リコロニーのメリット・デメリットを理解し、リコロニーが気になった方もいらっしゃるでしょう。施工業者を選ぶ際は、リコロニーの施工実績がある業者を選ぶことをおすすめします。

リコロニーは既存のスレート屋根に引っ掛けて専用の接着剤で固定するだけですが、慣れていない業者であればスレートのつなぎ目をカバーできていなかったり、いい加減に施工したりする可能性があります。

施工を依頼する場合は、リコロニーの施工実績がある業者へ依頼するようにしましょう。屋根修理専門業者や雨漏り修理専門業者であれば、屋根修理に関してはスペシャリストです。そういった業者へ依頼すると安心です。

施工前に雨漏りが発生していないか細かく確認している

リコロニーは新しい防水シートを設置せず、既存のスレート屋根と下地材・防水シートで施工します。そのため、下地材や防水シートの劣化状況をよく確認してからの施工をおすすめします。

劣化状況を確認しないまま施工してしまうと、施工後すぐに雨漏りしてしまう可能性があります。屋根だけでなく、屋根裏までをしっかりと点検してくれる業者を選ぶようにしましょう。くまなく点検した場合、1時間以上はかかるはずです。

見積書の内容や説明が丁寧か

業者を選ぶ際、見積もりの内容や説明、質問に対する回答が丁寧かなどもチェックしましょう。優良業者の場合、見積書の書き方も詳細に記載されています。

たとえば、使用する塗料のメーカーや使用する塗布量、乾燥回数などの工程も記載されています。業者の中には「塗装費用一式」「工事費用一式」などとまとめて記載してくる場合もあります。

そのような業者は利益を不当に入れていたり、塗装のグレードを本来のグレードから一つ下げたグレードにしたりなど、利益を稼ごうとしてくる場合もあります。

また、見積もりの内容に対しての説明が丁寧かも確認しておくべきポイントです。不明な点があれば必ず確認するようにしましょう。優良業者であれば、なぜその建材や作業工程が必要なのかを説明してくれます。質問に対しても、嫌な顔をせずに回答してくれる業者を選ぶようにしましょう。

業者独自保証やアフターサービスは充実しているか

リフォーム後に不具合が出ないとも限りません。万が一不具合が発生した際にもすぐに対応してくれたり、業者の不備であれば無償で再工事してくれたりするような工事保証がある業者を選ぶようにしましょう。

また、工事後に定期点検が実施されたり、部分保証が5年や10年などの長期のアフターフォローが充実している業者であれば、工事後も安心して生活ができます。業者の保証やアフターフォローは必ず契約前に、どのような不具合に対して保証してくれるのかをしっかりと確認するようにしましょう。

まとめ

今回は、屋根材「リコロニー」の特徴やメリット・デメリットについて解説しました。リコロニーはリフォーム専用の金属製の屋根材です。リコロニーは既存のスレート屋根材の上から貼り付けるだけの簡単施工ですが、以下の5点のように優れた特長もある屋根材です。

・雨に強い設計
・高い遮音性
・耐風性能に優れている
・日射の温度上昇を抑制
・飛来物にも強い設計

リコロニーでリフォームするメリットは以下のとおりです。

・接着剤で貼るだけの簡単施工
・低価格で美観の向上ができる
・遮熱性の向上が期待できる

また、デメリットは以下になります。

・下地材や防水シートの点検や補修ができない
・雨漏りしている屋根には施工できない
・防水性の改善には効果がない
・カラーバリエーションが少ない

ケイミュー社のリコロニーは、既存の屋根材の上に貼るだけの簡単施工でリフォームが可能ですが、下地の状態が悪い場合や雨漏りしている屋根には施工できません。

屋根の下地材や防水シートに劣化が見られない場合や、外観の印象を変えたい、断熱性や遮音性を高めたい場合には有効なリフォームとなります。

リコロニーでリフォームする場合、上記のようなメリットやデメリットをきちんと説明してくれる業者に依頼することが大切です。

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