ピッタリの屋根修理の匠は見つかりましたか?
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京都を中心に、関西の家屋をよく見ると、屋根に人形のようなものが飾られているのを見かけることがあります。昔話や神話に登場してくるような、どこか威厳を感じさせるおじいさんです。この小さなおじいさん、実は京都や奈良などで古くから愛されている「鍾馗(しょうき)さん」と呼ばれる守り神なのです。
「鐘馗さん」と親しまれているこの守り神は、中国に伝わる道教の神・鐘馗に由来します。中国の唐代に実在した人物であるとされ、病に臥せていた唐の皇帝を夢の中で鬼から救ったのです。 生前鐘馗は官吏となるため科挙を受験しましたが不当な理由により落第させられ、そのことで絶望してしまい宮中で自殺しました。しかし当時の皇帝が鐘馗を手厚く葬ってくれたため、その恩を報いるために現皇帝の元へやってきたと言います。 夢から覚めた皇帝は病気が治っていることに気づき、著名な画家の呉道玄に命じ、鍾馗の絵姿を描かせました。
その後鐘馗の絵は邪気除けや厄除けとして新年や年末の大儺、時代を下って17世紀には端午の節句に厄除けとして家々に鐘馗図が飾られる風習が生まれました。
日本(関西)でも中国と同様に、鐘馗さんは疫病除けの守り神として家の屋根の上に飾られています。
言い伝えによると、昔、三条の薬屋が立派な鬼瓦をつけたところ邪気が跳ねかえり、向かいの家の奥さんが病になったそう。それに対抗するため鍾馗像を屋根に据えると完治したのだとか。その後は魔除け・厄除けとして鐘馗さんは京都の街に広がったのです。今でも鐘馗さんは京都市内だけで3000体ほどあると推定されています。
日本で目にする鐘馗さんはじめ、元の中国に伝わる鐘馗図に共通する特徴があります。
町家の屋根にいる鐘馗さんをよく見てみると、姿形はどれも一緒ではありませんが上記4つのポイントは全て一致しているのがわかります。
お家の守り神として、職人さんが一つ一つ丁寧につくられているということが見て伺えますね。
向かいの家やお寺に鬼瓦がある場合は、鬼瓦と正面から向かい合うように鍾馗さんを飾る。
向かいの家を睨まないように正面でなく、少し斜めに向けて飾る。
向かいの家にすでに鍾馗さんがいる場合は、お互いの鍾馗さんが睨み合わないように目線を外して飾る(微笑み返しとしての「おたふく」を対面に据える場合もある)。
→その二、その三にする理由は人間(ご近所)関係に角が立たないようにすることが目的なんだそう。
鍾馗さんの像は高さが20~30cmくらい。
→像が大きすぎないのは「大げさに思われないようにしたい」、「間口が狭いため大きな鍾馗さんだと家と釣り合わない」、「お向かいに威圧感を与えないようにしたい」という気持ちから。
関西地方では屋根の上に鐘馗さんを飾る一方、関東地方では江戸時代末期ごろから、鐘馗さんを五月人形や掛け軸として室内に飾る風習があります。冒頭の章でお伝えした中国の「鐘馗図」と同様の役割と言えますね。
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