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「オンデュリンってどんな屋根材なんだろう」と気になっていませんか?オンデュリンはホームセンターでも買える商材で、一度は目にしたことがあるでしょう。
屋根材といっても、オンデュリン以外の種類も数多く展開されているので、それぞれの特徴を知った上で、用途に合った最適な屋根材を見つけたいですよね。
そこで今回は、オンデュリンの特徴やメリットデメリット、施工方法について詳しく解説していきます。
この記事ではオンデュリンの特徴を網羅できるので、採用するべきかどうかを判断できます。「家の屋根材にオンデュリンを使えるのかどうかを知りたい」「DIYでオンデュリンを使ってみたい」という方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
オンデュリンとは、フランスのオンデュリン社が販売している屋根材のことです。オンデュリンの成分はセルロース繊維やアスファルト、樹脂で配合されており、扱いやすいことからDIYでも多く使われています。
オンデュリンには、大きく分けて次の4種類があります。
・オンデュリンクラシックシート
・オンデュビラタイル
・イージーライン
・アンドロメダ
それぞれの特徴を簡単に見ていきましょう。
オンデュリンクラシックシートとは、波板の形状が特徴のひとつで、15年間の防水保証がついた優れた屋根材のことです。オンデュリンクラシックシートには金属が含まれていないため、錆が発生したり腐食したりする心配がありません。
オンデュビラタイルは、防水性と耐久性を保ちつつ、本物のタイルのような美観を実現できる屋根材です。ダークレッドやブラック、スレートグレーなどの豊富な仕上げ色から選択できるので、建物の雰囲気にあわせて屋根をデザインできるでしょう。
イージーラインは、小型で非常に軽量な素材であることから、庭の小屋や物置の屋根に使用されることが多い屋根材です。
アンドロメダは、製造過程において「飛び火試験」に合格した防火性に優れている屋根材です。防火地域または準防火地域にも適合しているため、海外では住宅や倉庫、ガレージなどの幅広い用途で使われています。
ここでは、オンデュリンを採用するにあたってメリットを詳しく見ていきましょう。オンデュリンのメリットは、以下の5つです。
・軽量
・耐用年数が50年以上
・防水性が高い
・環境にやさしい
・防音性が高い
ひとつずつ簡単に解説していきます。
オンデュリンのメリットのひとつとして「軽量性」があげられます。木材、コンクリート、アスファルトシングルなどの従来の屋根材に比べ、大幅に軽量化されています。そのため、他の材料に比べて施工がしやすく、費用対効果も高いといえるでしょう。また、より柔軟性があり、さまざまな用途に使用することができます。
オンデュリンは耐久性が非常に高く、ヨーロッパでは50年以上の耐用年数を誇っています。また、熱帯地方でも30年以上の保持実績があります。長期間の使用にも適しており、長期間にわたって交換の心配がありません。
オンデュリンは高い防水性も備えており、雨天や荒天の気候に最適です。また、長期間の使用でもヘタリや反りが出にくいのも特徴です。防水性が高いことから、清掃やメンテナンスも簡単にできるでしょう。
オンデュリンは環境にやさしい再生プラスチックを原料としているため、廃棄物の発生を抑えることができます。また、健康に影響する害もなく、大気中に有害なガスを放出することもありません。
オンデュリンは音を吸収する効果があるため、静かで穏やかな環境を作りたい方に最適です。金属屋根でよくある「雨音が響く」という悩みも解消できるでしょう。
オンデュリンには、いくつかのデメリットもあります。ここでは、以下3つのデメリットについて詳しく解説していきます。
・匂いが独特
・破れる
・切断が大変
それぞれを見ていきましょう。
オンデュリンには独特の臭いがあり、人によっては不快に感じるかもしれません。アスファルト特有の臭いですが、長時間残るわけではありません。ただし、なかには「匂いが薄れることはなく、晴れの日になるとさらに匂いが強くなる」という利用者の声もあったので、気になる方は使用を控えたほうがいいでしょう。
オンデュリンは柔軟性がある一方、曲げると破れる恐れがあるので注意が必要です。公式サイトに「他の屋根材と同様に、オンデュリンはその上を歩くように作られていません」と記載があることから、破れだけでなく変形にも注意したいところです。
オンデュリンは弾力性があるため、カットしにくく形状を整えるのが困難です。正しくカットして成形するためには、ちょっとした工夫が必要です。ひとつは、普通のノコギリではなく、熱したノコギリを使用する方法。この方法を実践すれば、ノコギリの刃が詰まることなく切れるでしょう。
ここでは、オンデュリンを使った施工方法を見ていきましょう。大まかな流れは、次のとおりです。
1.桟木を取り付ける
2.オンデュリンを仮で設置する
3.専用釘で留める
4.棟カバーを取り付ける
では、手順をもう少し詳しく探ってみましょう。
桟木は、オンデュリンを取り付けるための「土台部分」です。等間隔になるよう丁寧に設置していきます。
オンデュリンを設置する際は、屋根材と屋根材の間に隙間が出ないように、少し重ねて並べていきます。また、屋根の軒先から最大70mmはみ出すように設置していきます。
必要であれば、ノコギリやカッターでオンデュリンの大きさを調整しましょう。
オンデュリン専用の釘で、仮留めしたオンデュリンを留めていきます。その際、波板の山型部分に釘を打ち込みましょう。ちなみに、専用のビスキャップを使用すれば、釘から雨水が侵入しづらくなります。
また、専用釘がない場合は、半ネジのラッパ型(長さ75mm)を使用しても問題ありません。
屋根の頂上部分に「棟カバー」を設置します。強風にあおられないように、しっかりと固定しましょう。以上で施工完了です。
オンデュリンを使う際の注意点は、次の2つです。
・可燃性で使用制限あり
・国内での使用事例が少ない
それぞれを簡単に見ていきましょう。
オンデュリンは、セルロース繊維やアスファルトを配合した人工素材であるため、非常に燃えやすい性質を持っています。そのため、日本の住宅では、建築基準法の規定に基づき、使用用途が限定されています。
オンデュリンは、日本国内での具体的な使用例があまりありません。海外では非常に人気のある屋根材ですが、日本ではその燃えやすさと建築基準法上の使用制限から普及が進んでいません。事例が少ない中での使用は、不安な点として課題が残るでしょう。
今回は、オンデュリンについて特徴やメリットデメリット、施工方法について詳しく解説しました。
オンデュリンは軽量性や耐久性に優れていて、なおかつ防水性にも長けている機能性抜群の屋根材です。また、環境にもやさしい成分が配合されているので、健康被害の心配もありません。
なお、独特な匂いがするほか、破れや変形には注意が必要です。可燃性のある素材であることから、使用用途に制限があったり、使用事例が少なかったりする点も懸念材料としてあげられるでしょう。
いずれにせよ、オンデュリンにおける使用用途の制限を考慮すれば、オンデュリンのメリットを最大限に活かすことができます。たとえば、ガレージの屋根や庭の小屋などのDIYで使用する場合に最適といえるでしょう。
とはいえ、DIYではなく住宅の屋根に適した屋根材を探している方も多いのではないでしょうか。「家の最適な屋根材について相談したい」「屋根の最適なメンテナンス方法を知りたい」という方は、一度プロに相談してみることがおすすめです。
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