ピッタリの屋根修理の匠は見つかりましたか?
「どの屋根修理の匠を選べば良いかわからない…」という方に、お住まいの都道府県や屋根に対してのお悩み・ご要望などからピッタリの職人をご案内します。
仲介手数料や紹介料はもちろん無料、しつこい営業等も一切いたしませんので安心してご利用ください。
Contents
岡山市にある屋根・小屋の展示施設「ひとやね」を訪問しました。
こちらは屋根材に直接触れ、施工過程なども学べる全国でも珍しい施設で、運営は来年創業50年を迎える植田板金店さんです。
今回は展示場の様子と、代表・植田社長の思いをご紹介します。
場所は国道2号線沿いにあります。車通りも多く、アクセスも便利な場所です。
元々は飲食店だった建物を改装されて、全国でも珍しい常設の屋根の展示場に生まれ変わりました。
飲食店さんが解体された際に、両隣にある車屋さんがそれぞれうちが欲しいと手を挙げられたそうです。しかしオーナーさんには「岡山を元気にすることに使ってほしい」という意向があり、植田板金店の植田社長の屋根の展示場とコワーキングを備えた新しい場を作りたいという提案が受け入れられたそうです。
どのようにデザインしてどんな建物にしていくかと悩まれて、小屋でつながっていた隈研吾さんに社長さんが連絡したところ、設計監修を引き受けてくれたそうです。
建物の外観には様々な種類の屋根材と外壁材がパターン状に配置されています。
隈研吾さんの設計監修により、モノクロの落ち着いた色調でまとめられ、洗練された印象を与えています。
訪問した日には「シンデレラフィットマルシェ」というイベントが開催されていました。
出展者と訪れるお客さんが“シンデレラフィット“するマルシェを目指して、毎月第二土曜・日曜に定期開催されています。
手作りお菓子や革小物、ネイルサロンなどのお店が、展示場の小屋を実際の店舗として活用しており、マルシェを楽しみながら、同時に製品としての小屋の使い方をそのまま体験できるのが大きな魅力です。
広さやデザインの異なる小屋が並び、それぞれの個性を活かしたディスプレイが施されているため、リアルな展示場としての機能も兼ねています。
お店を出したい人や、プライベートで小屋を使ってみたい人にとって、イメージがとても膨らみやすくなっていますね。
弊社スタッフもお買い物させていただきました。
施設に入ると非常に開放感のある空間が広がっています。
入口付近には、以前の建物の床材の一部が防塵塗装を施されてそのまま再利用されており、建物の過去がデザインとして残されています。
建物全体がコワーキングスペースとしての機能も有しています。
個人利用の場合、個人会員になることで無料で利用可能です。(
メインとなるワークスペースは、主な小屋シリーズの6帖サイズ(2,150mm×4,650mm)と同一になっています。
当初、垂木は米松、柱は杉やヒノキ、ウッドデッキは杉でと考えられていたそうですが、隈研吾さんが「使用する建材を統一したい」との意向を示され、小屋シリーズでデザイン監修された「木庵」と同じ杉のCLT原
その他スロープのピッチや照明、ウッドデッキの間隔の開き方など細部に至るまで、隈研吾さんの細やかな監修が入ることで、空間全体の統一感が生まれています。
展示場としての機能にとどまらず、人と人が自然につながる開放的な空間が実現しています。
建物のデザインの都合上、屋根の説明文なども表には掲示されていないのですが、それはちゃんと案内パンフレットで確認することができますのでご安心ください。
屋根の素材が気になった人は、スタッフさんに声をかけると親切に教えてもらえます。
中央で目を惹くのはジップラインです。
大人が見学している間に子どもさんが楽しめる作りとなっています。もちろん大人の方もぜひチャレンジしてください。
コワーキングスペースの屋根に、各メーカーから提供された屋根材や樋が使用されており、実際にどの屋根材を使用したらどんな屋根になるのか、というイメージをつかむことができます。
特に、小屋が会議室やリモートスペースとして使用されている屋根部分には、劣化の状態からカバー工法や葺き替えなど補修の工程が段階を踏んで展示されています。
劣化の状態は模型ではなく、実際に劣化した屋根材をお客さんのところからもらってきた屋根材を使用されており、非常にリアルです。
塗装については、3分艶と全艶の違いなども見ることができます。
屋根の劣化状態や工程について実際に目にすることは少ないため、こちらの施設で実際にどうなのか?を見ておくことは、昨今被害が増えている屋根修理の詐欺にあわないためにも非常に重要といえます。
そもそも自分の家がどんな屋根材を使用しているのか?
今屋根がどんな状態なのか?
を正確に把握している方は少ないのではないでしょうか。
屋根修理の詐欺はそんな「屋根への無関心」を突いてきます。
悪質な例では別の家の劣化した屋根の写真を撮影して「こんなに劣化しているので修理した方がいい」と工事を迫るようなケースもあります。
そのためご自分の屋根が今どんな状態か、そもそもどんな素材で色合いかを把握しておくことで被害を防ぐことにつながります。
屋根はあって当たり前であり、壊れてから初めて意識が向く場所といえます。
そんな屋根について楽しく実際に間近で学べる貴重な施設です。
屋上では、遮熱の実験がされていました。
年々暑くなる夏ですが、どの施工が一番温度が下がるのか?を様々な工法のパターンで計測されています。
遮熱塗装、遮熱塗装+ルーフシェード、普通塗装+スカイ工法、普通塗装+シャネリア(遮熱シート)、そして断熱材と遮熱材を組み合わせたパターンなど全部で20種類のパターンがあります。
こちらの屋上で1時間ごとに計測されたデータを、下のパソコンでリアルタイムに見ることができます。
特に倉庫や工場などの非住宅での遮熱工事は、規模も金額も大がかりな工事になるため、実際にどのくらい効果があるのかということを、実際のデータを提示しながら説明してくれます。
この中でもっとも効果が高いのが、折板ダブルの間にシャネリアを敷いたパターンでした。
53.2度だった温度が32度と、約20度も下がっています。
これは裏面の温度ですが、高温の屋根面の温度が室内に伝わることで室内、特に最上階が暑くなるため、屋根の裏面で20度も下がっていれば確実に室温も下がっているといえます。
さらに断熱材+スカイ工法の場合は、30度とさらに効果がありますが、こちらの工事はかなり高額になるため予算との兼ね合いとのことでした。
遮熱シートを入れることで、これだけ効果が見込めるのはすごいですね!
遮熱のイベントもされていますので、興味ある方はぜひ訪問して話を聞いてみてください。
屋根と小屋とコワーキングスペースが融合した、非常にユニークでありながら、学びの多い施設でした。
あと、こちらのお手洗いも板金屋さんならではのデザインで隈研吾さんのこだわりを感じました。
この屋根の展示にとどまらない、ユニークな施設「ひとやね」は、どのような経緯や想いから生まれたのでしょうか?
今回、運営会社である植田板金店の代表・植田博幸様にお話を伺いました。
屋根の展示場はずっと作りたいと思っていました。
小屋の展示場はあったので、小屋だけじゃなくて屋根も一緒にまとめたものがやりたいな、というイメージはもっていました。
建築家の隈研吾さんに以前監修してもらった小屋があって、今回ひとやねの施設を作るときにも、玄関廻りだけでもやってくれんかなと思って隈さんにお願いしたんですが、「そういう一部分だけ監修するというのは厳しい」と断られて。
でも三回くらいお願いしたら、最終的にそれだけ言うならいいよと引き受けてくれました。その代わり全部の細かい箇所まで隈さんの監修が入っていて、想定の4倍近く建築費用がかかりました。
見てもらったように、コワーキングスペースも小屋のサイズで屋根が載っているから、屋根の下に小屋が並んでいるような造りになっています。
中央のジップラインも隈さんの発想なんです。
最初に聞いた時はジップラインって何?遊園地作るの?って思いましたけど(笑)
南向きの縦ラインが抜けていて、そこにジップラインが一本あることですごく空間の奥行きが生まれているんですよね。
そして、イベントで訪れた子どもがすごくやりたがるんです。子どもたちがわいわいやってるイベントは、それだけで盛り上がるのでジップラインが空間だけでなく、場づくりにも貢献してくれています。
遊びこころでもあるし、凡人にはできない発想だと思いますね。
元々自社職人が雨の時にも作業できるようにと考案した小屋のプロジェクトでしたが、2017年の岡山イノベーションコンテストで大賞をもらって、そこが大きなターニングポイントになりました。
小屋事業が広くメディアに取り上げられることで、企業の認知が高まりBtoCのブランディングが進みました。
それによって若手を中心に幅広い職種の10名入社するなど、多くの異業種の人々との交流が生まれました。
イノベーションコンテストで最終戦で戦った三人がたまたま会社が近くて、今も仲良くしているんですよね。
ここから岡山を盛り上げるために何かしよう、ということで、「R2クリーナーズ」という国道二号線を清掃するという取り組みや、全国で有名な経営者や岡山で活躍している経営者を呼んで講演会を行う「古新田大学校」の開催などなど色々な取り組みを始めました。
これまで板金屋という世界の中で生きてきた人間が一気に交流が広くなった感じで、これはかなり大きなターニングポイントでした。
その延長線上にひとやねがあります。
そうです。なので、ひとやねは屋根と小屋の展示場でありながら、コワーキングスペースも備えています。
それぞれ目的があって、屋根は悪徳商法(詐欺)から守るという目的があります。
でも屋根の修理などはみんなあまりやりたくないんですよね。不安だからやるという側面が強い。
反面、小屋は夢につながり、わくわく感がある。夢をかなえるお手伝いをするという目的があって、この二つは割と対照的な感じです。
コワーキングスペースは、地域事業者のハブになる、やりたいことのチャレンジを後押しするという目的があります。
地域の方が何かチャレンジしたいことを後押しできるようなコミュニティづくりですね。
今日やっているシンデレラフィットマルシェは、僕がある講演会に呼ばれた時に聞きに来ていた方が主催されています。
その人は革小物のハンドメイドされてる方で、「そんなイベントができるところはあるならやってみたい」とお話されていて、「それならうちでやればいいじゃん」って僕が言ったんですよね。
そしたらすぐにここに来られて、打ち合わせして、講演が10月か11月だったんですが、もう12月にはマルシェを主催されていました。
主催者の人は、これまでマルシェをやるためにどういうことをすればいいのか、というイメージはあったけれども具体的にどうすればいいのかはわからなかったんですね。
それでこういう場所があってこんな風に使えますよ、とこちらからお伝えして擦り合わせしながら実現していきました。
今年は毎月開催されていて、チャレンジしたい人が一歩踏み出せて、自分がやりたいことを実現できたという成果になっています。
イベントにきたお客さんの中には、もともとこの建物が気になってて、でも何の建物かわからなかったという人が結構おられるんですよね。
それでやっと来れた、へー屋根のことやってるんですね、という風に自然に興味をもってくれるんです。
屋根のアポイントや、特に小屋はどう使うのかイメージをしやすいためアポイントメントにつながりやすいんですよ。
主催者さん自身が自分の夢をかなえられて、そしてイベントで来てくれた人がここのことを知ってもらって、他の人にも話してくれることで広がっていく、そうした長期的な波及効果が生まれています。
コワーキングスペースひとやねのビジョンは「人とひとがつながり、可能性がうまれる共創の“バ”をつくる」というものですが、まさにそうした「バ」を創ることを目指しています。
ネットを調べればわかることもあるかもしれないけど、実際に経験してる人からリアルで聞いた方がメリットも多いんですよね。
経営者の中には人に教えたい人も多いので、教わりたい人と教える人をつながる場としても機能しています。
一年前にイベントに来られたお客様が再来場されて、今日見積もりを提出しました。結構ボリューム感のあるお見積もりになりました。
実は屋根そのもののイベントの数は少ないんですよ。
これまでまだ3回くらいかな?ショールームとかみんな構えるじゃないですか。
ここは営業される場所という“におい”を極力消していて。だから屋根に値段とかもついていないんですね。
年々イベントやコワーキングスペースなど様々なものを通じて来場が増えているので、色々な機会によってたくさんの人が「ひとやね」に来て、見る、知ることを通じて、屋根のことや植田板金店を知ってもらう、そして何かあった時に思い出してもらう、お客様との接点を長期的につくっていくイメージです。
「週末にどこ行こう?そうだひとやねさんに行ってみよう。あそこなら雨が降っていても屋根があるし何かやってるだろう」という場所になりたいですね。
僕らはひとやねを通して、「ローカル・ゼブラ企業*」を実現したいと考えています。
これまでは、地域貢献がビジネスにつながることは隠す風潮があったじゃないですか。でも企業として行うからにはやはりビジネスにつなげていく必要があるんですよね。
地域貢献-ビジネス-地域貢献-ビジネスとゼブラ状に連続していくイメージです。
「地域内外を繋ぐハブ」となって、僕たちの想いに共感する様々な企業や多様な人材と共に収益を確保しながら、地域課題の解決を目指すサイクルを実現したいです。
* ローカル・ゼブラ企業:事業を通じて地域課題解決を図り、社会的インパクト(社会に対する良い変化)を創出しながら、収益を確保する企業。
日本一の板金屋をめざしてます。
先代がなぜか30~40年前から言っていたんですよね。
日本一って何かっていうと、“社員の幸福”、 “お客様の満足”、 “関わる人との信頼”だと思っています。
会社の成長には人の成長が不可欠ですよね。
同じ部署で同じ仕事をしていていつまでも下っ端だと成長できないから、役職や新しい部署を与えられるように人を採用して、新しい部署を作っています。
新しい事業を始めると、新しい血(人)が入ってきて元々いる人間への刺激が大きいから、会社全体が活性化していきます。
あと仕事がしやすい環境をつくることがとても大切なので、うちは5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を特に徹底しています。
5Sをここまでやっているところは珍しいから、業界で結構有名になって、それで社員旅行でわざわざ岡山まで見学にくる会社も多いんですよね。
それも一種の地域貢献になっていると思います(笑)
前期は社員の給料を一律ベースアップしました。最近物価高いじゃないですか。僕らが高いと思うんだから若い人はもっと高いと思うんじゃないかな。
僕の中では、ベースアップできないならない方がいいんじゃないかなくらいの感覚です。
最低賃金1500円と言われていて、それを5年で実現できる会社を目指しています。
現在売上が16.3億で社員61名ですが、5年で売り上げ30億、社員100名が目標です。
うちの親父がだいぶ変わっててパワフルだったのでそれもあるのかも(笑)
僕が社長になった時とかずっと借金があったというのも大きいですね。
そのためにも売り上げを伸ばすしかないですし。先代の時代から元々先行投資する方針だったのもあります。
先に売り上げがあればいいですけど、中々そうもいかないので。
あと、やっぱり社員とか若い子たちがこれから夢が見れるようなものを僕たちが見せていかないと、と思っています。
そうしたものが原動力になっていると思います。
「どの屋根修理の匠を選べば良いかわからない…」という方に、お住まいの都道府県や屋根に対してのお悩み・ご要望などからピッタリの職人をご案内します。
仲介手数料や紹介料はもちろん無料、しつこい営業等も一切いたしませんので安心してご利用ください。
LINEでかんたん
問い合わせ&職人案内