天窓を塞ぐ方法とは？費用や注意点を詳しく解説！

天窓は、明るく開放的な空間を演出してくれる魅力的な存在です。しかし、「雨漏りが心配」「夏は暑く、冬は寒い」「掃除やメンテナンスが大変」などのお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか？

実際に、快適な住環境を求めて天窓を塞ぐ選択をする方が増えています。本記事では、天窓を塞ぐメリットや方法、費用の相場、施工時の注意点まで詳しく解説します。お住まいにとって最適な選択ができるよう、ぜひ参考にしてくださいね。

天窓を塞ぐ主な理由

雨漏りのリスク

天窓は屋根と接する部分に防水処理が施されているものの、時間の経過とともにシーリング（コーキング）材が劣化し、ひび割れや剥がれが生じることがあります。特に、日本のように梅雨や台風の多い地域では、大雨や強風によって水が吹き込むことがあり、結果として室内に雨漏りが発生するリスクが高まります。

さらに、天窓のガラス自体も紫外線や気温の変化による膨張・収縮の影響を受けやすく、フレーム部分に隙間ができることで雨水が侵入しやすくなります。雨漏りが発生すると、天井や壁のクロスがシミになったり、カビが発生するなどの二次被害を引き起こすこともあります。そのため、長期間使用している天窓は、メンテナンスや交換を検討するか、根本的な対策として塞ぐことを考える方が増えています。

断熱性の低下

天窓は一般的な壁や屋根の部分と比べると、断熱性能が低くなりがちです。特に、シングルガラスの天窓の場合、冬場は外気の冷たさが室内に伝わりやすく、暖房をつけてもなかなか部屋が暖まりません。また、夏場は直射日光が天窓を通して室内に入り、室温が急激に上昇することもあります。

このような状況が続くと、冷暖房の効率が悪くなり、電気代がかさんでしまう原因にもなります。二重ガラスやLow-Eガラスなどを使用した高断熱タイプの天窓もありますが、それでも通常の屋根や壁と比較すると断熱性は劣ります。そのため、エネルギーコストを抑えたい方や、快適な室温を維持したい方にとっては、天窓を塞ぐことで省エネ効果を高めるのが有効な選択肢となります。

メンテナンスの手間

天窓は屋根に設置されているため、一般的な窓に比べて掃除やメンテナンスが難しいというデメリットがあります。特に、外側のガラス部分には雨風や砂ぼこりが付着しやすく、長期間放置すると汚れが蓄積して光を遮る原因になります。定期的に清掃しないと、ガラスの透明度が下がり、せっかくの採光効果が薄れてしまうこともあります。

また、天窓の開閉部分やシーリング材の状態を確認するには、屋根に登って作業をする必要があるため、安全面のリスクも伴います。定期的な点検や修理を業者に依頼すると、それなりの費用が発生するため、メンテナンスの負担を減らしたいと考える方にとっては、天窓を塞ぐことが合理的な選択肢となるでしょう。

防犯対策

天窓は防犯面でのリスクがあることも見逃せません。特に、屋根に面した天窓は、周囲からの視線が届きにくいため、空き巣の侵入経路として狙われることがあります。天窓を割って侵入する手口はそこまで多くないものの、一戸建てや低層の住宅では十分に警戒すべきポイントです。

また、天窓の鍵をかけ忘れたり、経年劣化でロック機能が弱まっていると、外部からこじ開けられる可能性もあります。そのため、防犯性を重視する方にとっては、天窓を撤去して屋根をふさぐことで、侵入リスクを減らす対策として有効です。

天窓を塞ぐ方法と施工手順

天窓の撤去

既存の天窓を取り外し、フレームや周辺の補強材も撤去する。取り外し後、周辺の屋根材や防水シートの状態を確認。劣化が激しい場合は、交換が必要。

野地板の補強

天窓を取り外した箇所に合わせて、新たに野地板（屋根の下地となる合板）を設置。野地板は屋根の構造に合わせて固定し、強度を確保することが重要。

防水シートの設置

屋根の防水性を保つため、防水シートを野地板の上から施工。既存の屋根部分としっかり重ね合わせることで、防水性能を向上させる。

屋根材で仕上げ

既存の屋根材（スレート、瓦、ガルバリウム鋼板など）に合わせた材料を使用し、違和感なく仕上げる。屋根材の取り付け後、仕上げのコーキング処理を行い、雨漏りのリスクをゼロにする。

天窓を内側から塞ぐ方法

天窓の外観はそのまま残し、室内側だけを塞ぐ方法は、コストを抑えながら採光を調整したい場合に有効です。ただし、外側の天窓がそのまま残るため、根本的な雨漏り対策にはならない点に注意が必要です。

天窓を内側から塞ぐ方法は、以下のような方に適しています。

・採光を減らしたいが、外観は変えたくない（リビングや寝室で光が眩しすぎると感じる場合。）
・賃貸住宅や費用を抑えたい場合（屋根の大規模な工事を避け、簡易的な方法で対策をしたい。）
・冬場の寒さ対策をしたい（天窓のガラス部分からの冷気を遮断し、室温を安定させたい場合。）

施工手順

①断熱材や石膏ボードを取り付ける

天井の内側に断熱材を入れて石膏ボードで覆います。この断熱材を適切に配置することによって、冬場の冷気の流入や結露を効果的に防ぐことができます。

②仕上げ塗装やクロス貼り

石膏ボードの上から塗装やクロス貼りを行い、室内のデザインと統一感を持たせます。適切な仕上げを施すことで、天井の見た目が自然になり、違和感がなくなります。

天窓をカバーして塞ぐ方法

天窓を撤去せず、専用のカバーを取り付けることで、簡易的に塞ぐ方法です。比較的短期間で施工でき、コストを抑えられるため、一時的な対策としても有効です。

天窓をカバーして防ぐ方法は、以下のような方に適しています。

・簡易的な対策をしたい（完全撤去の工事をせずに、できるだけ安く塞ぎたい。）
・外観を維持したい（天窓のデザインを残しつつ、採光や温度調整を行いたい。）
・雨漏りの初期段階の対策（大規模修理をする前に、一時的な防水対策をしたい場合。）

施工手順

①天窓に防水カバーを設置

専用の防水シートやカバーを天窓の上から取り付け、透明または半透明のカバーを選ぶことで採光をある程度確保できます。

②シーリング処理で防水性を確保

カバーの周囲をシリコンシーリング材で密閉し、雨水が侵入しないようにします。なお、防水処理が不十分だと雨漏りのリスクがあるため、丁寧な施工が必要です。

天窓を塞ぐ費用の目安

天窓を塞ぐ費用は、施工方法や住宅の状況によって大きく異なります。以下に、一般的な費用相場をまとめました。

施工方法ごとの費用相場

上記の費用はあくまで一般的な相場であり、建物の状況や地域によって変動します。

施工費用には、材料費・工賃・足場代などが含まれる場合が多いですが、事前に詳細な見積もりを確認することが重要です。

費用に影響する主な要素

天窓を塞ぐ工事の費用は、いくつかの要素によって変わってきます。どのような要素が費用に影響するのか、確認してみましょう。

天窓のサイズと形状

天窓が大きければ大きいほど、撤去や補強の作業量が増えるため、費用も高くなる傾向があります。

また、丸型や三角型などの特殊な形状の天窓は、塞ぐための施工が通常より複雑になるため、費用が高めになることが多いです。

屋根材の種類による違い

・スレート屋根（コロニアル）…比較的作業がしやすく、費用を抑えやすいのが特徴です。

・瓦屋根 …瓦の種類によって費用が異なり、特に撤去後の復旧作業が難しい場合は費用が高くなることがあります。

・金属屋根（ガルバリウム鋼板など） …施工がしやすく、比較的リーズナブルな価格で対応できることが多いです。

施工業者の選び方

・大手リフォーム会社…信頼性は高いですが、中間マージンが発生するため価格が高めになることがあります。

・地元の工務店・屋根専門業者…直接施工するため、適正価格で工事を依頼できる可能性があります。

・格安業者…あまりに安い見積もりを出す業者は、品質や耐久性に問題が生じる恐れがあるため、実績や評判をしっかり確認しましょう。

足場の必要性

2階以上の屋根に天窓がある場合は足場が必要となり、足場代として5万〜20万円ほどの追加費用が発生します。

1階の屋根など、足場なしで安全に施工できる場合は、かなりの費用削減になります。

追加工事の可能性

天窓周辺の野地板（屋根下地）が腐食している場合は、補強工事が必要になり、5万〜10万円ほどの追加費用がかかることがあります。

屋根全体の劣化が進んでいる場合は、天窓を塞ぐ工事と同時に屋根のメンテナンスを行うことで、将来的な修繕費用を抑えることができます。

費用を抑えるコツ

天窓を塞ぐ工事の費用をできるだけ抑えるためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

複数の業者に見積もりを依頼する

適正価格を把握するためには、複数の業者から見積もりを取得することが重要です。最低でも2〜3社に依頼し、各見積書の内訳（材料費、工賃、諸経費など）を詳細に比較検討することで、より適切な選択が可能になります。

自治体のリフォーム補助金を活用する

お住まいの自治体では、住宅の省エネ化や防水工事に関する補助金制度をご用意しています。耐震・省エネリフォーム、雨漏り対策など、様々な補助金を活用いただける場合がございます。なお、申請の条件や補助金額は自治体ごとに異なりますので、詳しくは各自治体の窓口やリフォーム業者にご確認いただくことをお勧めいたします。

屋根修理と同時に施工してコストを削減

屋根の葺き替えや塗装など、他の屋根工事とまとめて依頼することで工事費用を抑えることができます。特に屋根塗装と天窓撤去を同時に行う場合、足場代を1回分で済ませられるため、トータルコストの削減が可能になります。

DIYは避ける

費用削減のためDIYでカバーを取り付けるケースがありますが、防水処理が不十分な場合は雨漏りのリスクが高まります。天窓撤去後の屋根仕上げには専門的な技術が必要となるため、信頼できる業者への依頼をお勧めします。

費用と施工のバランスを考えた選択を

天窓を塞ぐ方法は、完全撤去からカバー設置まで様々な選択肢があります。

・長期的な安心を求めるなら → 天窓撤去＋屋根材で塞ぐ（10万〜30万円）
・コストを抑えつつ室内環境を改善したいなら → 内側から塞ぐ（3万〜10万円）
・一時的な対策で済ませたいなら → カバーを取り付ける（2万〜5万円）

施工を検討する際は、予算だけでなく 「防水性」「断熱性」「見た目」「メンテナンスの手間」 などの要素も考慮し、最適な方法を選択することが重要です。

天窓を塞ぐ際の注意点

天窓を塞ぐ工事は、施工方法や施工業者の選定を誤ると、雨漏りや結露などの新たな問題を引き起こす可能性があります。長期的に安心できる工事を行うために、以下の点に注意しましょう。

防水対策を万全に

天窓を塞ぐ際に最も重要なのは、防水処理を適切に行うことです。防水対策が不十分だと、雨水が屋根内部に浸入し、木材の腐食やカビの発生を招く恐れがあります。

防水シートの施工を徹底する

・天窓を撤去した後、屋根の野地板部分に防水シート（ルーフィング）をしっかりと張る。
・既存の防水シートと重ね合わせることで、雨水の浸入を防ぐ。

コーキング処理を丁寧に行う

・天窓を内側から塞ぐ場合は、コーキング材で隙間をしっかり埋める。
・屋根材との接合部分も、シリコンシーラントで密閉することで防水性を向上。

専門業者に依頼する

・施工不良による雨漏りを防ぐため、経験豊富な業者に依頼するのが安心。
・事前に業者の施工実績を確認し、保証がついているかもチェックする。

断熱対策を考慮する

天窓を塞ぐことで、断熱性能が変化する可能性があります。適切な断熱対策を行わないと、天窓を塞ぐ際に断熱材を入れない場合、屋根と室内の温度差によって結露が発生しやすくなります。

また、断熱材なしで塞ぐと、冬場に寒さを感じやすくなり、室温が安定せず冷暖房の効率が低下する可能性も。

施工業者の選び方

天窓を塞ぐ工事は、屋根工事の知識と技術が求められるため、適切な業者を選ぶことが非常に重要です。

屋根修理の実績が豊富かを確認する

信頼できる施工業者を選ぶ際の重要なポイントとして、施工実績が豊富な業者を選ぶことが挙げられます。豊富な実績を持つ業者は、過去の経験をもとに適切な提案が可能で、特に公式サイトに施工事例が掲載されている業者を選ぶことで安心感が得られます。

見積もりの明細が明確かチェックする

工事費、材料費、諸経費などの項目が明細に明確に記載されているかを確認することが重要です。また、「一式○○円」のように詳細が不明確な見積もりを提示する業者は避けるべきです。

保証制度があるか確認する

施工後の問題発生に備えて保証期間を確認することが重要で、信頼できる業者は通常5年から10年の保証を提供しています。

口コミや評判をチェックする

施工業者を選ぶ際は、Googleレビューや口コミサイトで評価を確認し、実際の依頼者からの評価を参考にすることで、信頼できる業者を見極めることができます。

悪徳業者に注意

近年、リフォーム業界では悪徳業者による被害が報告されることが増えています。特に以下のような手口には注意しましょう。

「無料点検」と称して高額請求する業者

「今すぐ修理しないと大変なことになる」などと不安を煽ったり、突然訪問営業に来たりする業者には十分注意を払う必要があります。

極端に安い見積もりを提示する業者

他社と比べて極端に安い見積もりを提示する業者は、手抜き工事の可能性があり、また施工後に予期せぬ追加費用を請求されるケースもあるため、事前に総額をしっかりと確認することが重要です。

信頼できる業者を見極めるポイント

1. 会社情報や所在地が公式サイトに明確に記載されていることを確認すること
2. アフターフォローが充実している傾向がある地域密着型の業者を選ぶこと
3. 契約前に工事内容について詳細な説明をしてくれる業者を選ぶこと

屋根修理業者のホームページで確認すべきこと

まとめ

天窓を塞ぐことで、住まいの快適性が向上します。雨漏り防止や断熱性能の向上といったメリットがあり、メンテナンスの手間も軽減できます。天窓は経年劣化で雨漏りの原因となりやすく、早めの対策が推奨されます。また、断熱処理により冷暖房効率が上がり、防犯面でも安心感が高まります。

施工方法は主に3つあります。完全撤去は確実ですが高コスト、内側からの施工は費用を抑えられますが長期的な防水対策が必要、防水カバー取付は手軽ですが定期的なメンテナンスが必要です。

信頼できる業者選びが重要です。実績豊富な業者を選び、複数の見積もりを比較検討しましょう。不必要な工事の提案や極端な安値には注意が必要です。

適切な施工方法と信頼できる業者を選ぶことで、快適で安心な住環境を整えることができます。

天窓の撤去や補修をご検討されている方に、「屋根修理の匠」をおすすめします。「屋根修理の匠」は、全国各地の優良な屋根修理業者が集まる情報サイトで、施工は経験豊富な職人による直営店が担当し、下請けを介さない直接施工のため、余分な費用をかけずに高品質な工事を実現しています。サイトでは実績のある信頼できる業者のみを厳選して掲載しており、屋根修理に関する基本的な知識や疑問点についても詳しく解説していますので、初めての方も安心してご相談いただけます。

天窓の雨漏り対策や撤去工事について、ぜひ「屋根修理の匠」で最適な業者探しをお手伝いさせていただければと思います。