ピッタリの屋根修理の匠は見つかりましたか?
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近年は耐久性の高いガルバリウム鋼板などの金属製屋根材の需要が高まってきています。
金属屋根は軽量なため、建物の構造躯体に負担をかけずに、地震の際には揺れを抑えて建物の倒壊や損傷リスクを低減するメリットがあります。
また軽量で扱いやすいため、狭小地や都会の住宅密集地などでも施工性の良さを活かして、新築ばかりでなく屋根の重ね葺きリフォームにも数多く採用されています。
そこでこの記事では屋根の重ね葺きリフォームにも適している、NSプロスチール建材(旧ニスク販売)が製造販売しているエスジーエル鋼板素材の屋根材「横葺NSPro(旧かんたん横葺)」について紹介します。
「横葺NSPro」は旧商品名を「かんたん横葺」といい、2022年7月に大同鐵鋼株式会社とニスク販売株式会社が経営統合して発足した「NSプロスチール建材株式会社」が製造販売している屋根材です。
NSプロスチール建材は大阪市西区に本社がある一般の方にはまだあまり馴染みのない会社ですが、日鉄鋼板㈱のグループ会社として外装建材の加工および流通機能の強化に取り組んでいる企業になります。
横葺NSProの素材は、ガルバリウム鋼板の合金メッキ構造を踏襲しつつ新たにマグネシウムの防腐効果を加えたエスジーエル鋼板で、ガルバリウム鋼板の3倍超の耐食性を持つといわれています。
板厚は標準0.35mmで、裏貼り断熱材には3mm厚の発砲ポリエチレンフォームを採用しています。
そして横葺NSProの最大の特徴は、左右どちらからでも重ねることができ、重ね代はリブ部分(補強部分のこと)の100mm幅を最低寸法として調整が可能なので、余り部分を切断しないで済むため、施工の手間を省力化して廃材を減らすことが可能になります。
また重さはほかの金属屋根と同様に、1㎡あたり5㎏未満となっています。
(働き長さ2,100mmのものが4.72㎏/㎡、1,100mmのものが4.97㎏/㎡、)
そして横葺NSProは、屋根の重ね葺きリフォームで使用されるケースが多いようです。
この章では横葺NSProのメリットを詳しく紹介します。
横葺NSProは前述したように、ガルバリウム鋼板の合金メッキ構造に新たにマグネシウムの防錆効果をプラスしたエスジーエル鋼板を採用しているので、ガルバリウム鋼板の3倍超の耐食性が期待できます。
実際にエスジーエルの高耐食性は複合サイクル試験及び曝露試験でも実証されており、ガルバリウム鋼板が腐食するような厳しい条件下でも優れた耐久性能を発揮します。
また耐薬品性についても酸性雨領域で良好な耐食性を確保し、ガルバリウム鋼板と比べて耐アルカリ性が強化されています。
したがってメンテナンス周期が長くなるため初期費用は高くても、通常の屋根材と比べてコストパフォーマンスが高いといえます。
横葺NSProの重量は1㎡あたり5㎏未満と他の屋根材と比較して非常に軽量(日本瓦約42㎏/㎡、コロニアル約20㎏/㎡、)なので、建物の重心の位置が低くなり、地震の際の横揺れが小さくなります(減震効果大)。
そのため建物が倒壊してしまったり、大きな損傷を受けたりするリスクが低く、耐震性能の向上に繋がります。
また屋根が瓦やコロニアルの場合には、地震の際に落下してしまってケガをする恐れがありますが、こうしたリスクを回避することができます。
横葺NSProの表面の塗膜は、樹脂の中に特殊ガラス繊維(グラスファイバー)を配合した強化塗膜になっているので、耐摩耗性に優れ、塗膜のひび割れの発生を抑えます。
またJIS認証の信頼性の高い遮熱性能により、屋内への熱伝導を減少させると共に塗膜へのダメージも軽減します。
横葺NSProの対応色である耐摩カラーSGLには最長15年の塗膜保証があり、塗膜のふくれ、はがれなどが保証されます。
ただし保証条件は海岸500m以遠となっています。
横葺NSProは、独自の嵌合とビス固定により、強風による飛散やズレなどのトラブルを最小限に抑えることが耐風圧試験で確認されています。
横葺NSProは左右どちらからでも葺くことが可能で、かつ重ね代自由、シンプルな嵌合形状など、非常に施工性に優れた屋根材といえます。
また働き長さが1,100mmと2,100mmの2種類があり、余った部分を切断しなくても良いので、廃材の削減も可能になり施工の省力化・コストダウンにつながります。
横葺NSProはメリットが多い屋根材ですが、デメリットも決して少なくありません。
この章では横葺NSProのデメリットを紹介します。
横暖NSProはエスジーエル鋼板の屋根材なので、ほかのエスジーエル鋼板製の屋根材と同様に費用は高額になります。
一般的な住宅の屋根に良く使われているコロニアルやアスファルトシングルが1㎡あたり5,000円以下なのに対して、7,000円以上になることが多いようです。
したがって初期費用を重視する方や、現在の住まいに長く住む予定がない方にはあまりおすすめできませんが、長く住む予定の方にとっては将来のメンテナンス頻度が低減できるので、長い目で見ればメリットがあります。
横葺NSProにはほかの屋根材と同じように施工に適した屋根勾配があり、メーカーの設計参考仕様に記載されています。
それによると一般地域では2.5/10以上、積雪地域では3/10以上の屋根勾配が確保できない場合には施工することができません。
無理に施工すると雨漏りの原因になってしまうので注意が必要です。
横葺NSProは断熱材一体型の屋根材ですが、裏打ちされている断熱材は厚さが3mmの発泡ポリエチレンフォームなので、それだけでは十分な断熱効果が得られない可能性があります。
その場合には、建築工事で何らかの断熱対策を行う必要があります。
金属屋根のデメリットのひとつには、室内にいても屋根に落ちる雨音が気になることがあります。
横葺NSProには断熱材が裏打ちされていますが薄い発泡ポリエチレンフォームなので、瓦やコロニアルから屋根材を葺き替えた場合や、新築で使用する場合には何らかの遮音対策や吸音対策を同時に行う必要があります。
屋根材には意匠性や色柄の豊富さなどが求められることがありますが、ほとんどの方が求めるのは耐久性や安全性(耐震性、防火性等)、メンテナンス性などの基本性能になると思います。
その点においては金属定尺横葺屋根の「横葺NSPro」は、ほぼ満足できるレベルにあるといえるでしょう。
また施工性に優れていることも業者の施工不良を防ぐ上で重要な要素であるといえます。
しかし高性能な屋根材ほど初期費用がかかる傾向があり、横葺NSProも例外ではありません。
したがって屋根材を選ぶ際には、強度、耐用年数、重さ(耐震性や施工性に関与)、メンテナンス頻度や周期、色、デザイン、価格など自分が何を重視するのかを事前に良く検討することが大切です。
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