太陽光パネルがついた屋根の修理方法を解説

自家発電ができて、家庭の光熱費削減にも貢献できる太陽光発電システム。昨今の太陽光発電ブームを受け、屋根に太陽光パネルがついている建物も少なくありません。しかし、太陽光パネルがついた屋根の修理方法は通常のものとは異なるので注意が必要です。

そこで今回は、太陽光パネルがついた屋根の修理方法について解説します。屋根に太陽光パネルがついている方や、今後太陽光発電を検討している方はぜひ注目してください。

太陽光パネルがついた屋根の修理方法

太陽光パネルがついた屋根の修理方法は、屋根のリフォーム・メンテナンス方法によって異なります。そこでここでは太陽光パネルがついた屋根の修理方法を、以下の4つに分けて解説します。

• ひび割れ・欠けなどの部分補修
• 塗り替え
• 屋根のカバー工法
• 屋根の葺き替え

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

【1】ひび割れ・欠けなどの部分補修

太陽光パネルがついた屋根の修理方法、ひとつめはひび割れ・欠けなどの部分補修です。屋根瓦にひび割れや欠けが発生した場合は、太陽光パネルを取り外すことなく補修が可能です。しかし、陸屋根などで架台を用いて太陽光パネルを設置している場合には、補修箇所によって太陽光パネルの脱着が必要になることが考えられます。

【2】塗り替え

太陽の紫外線や雨風などにより屋根の表面にチョーキング現象などが発生した場合には、屋根の塗り替えが必要です。この場合、太陽光パネルがついた屋根を塗り替える際には、太陽光パネルの設置面にある屋根を塗装するかどうかがポイントです。

太陽光パネルが屋根と一体になっている勾配屋根であれば、太陽光パネルに覆われている面の屋根はほぼ劣化しないため塗装は不要です。しかし架台を用いて太陽光パネルを設置している陸屋根の場合には、太陽光パネルと屋根の間にすきまがあるため、太陽光パネルに覆われている面の屋根に劣化やコケの発生などが見られる場合があります。

陸屋根で太陽光パネルに覆われている面を塗装する場合には、太陽光パネルを脱着した方が施工のしやすさが向上します。しかしその一方でコスト面の負担が大きくなったり工期の延長が避けられなかったりするため、今後の屋根のメンテナンス計画をふまえて慎重に検討しましょう。

【3】屋根のカバー工法

勾配屋根で屋根全体に著しい劣化の症状が見られる場合には、屋根のカバー工法によるメンテナンスも選択肢に入れましょう。屋根のカバー工法は既存の屋根材に新しい屋根材を被せるといった施工方法のため、太陽光パネルがついた屋根では太陽光パネルの脱着が欠かせません。

また、これまで使用していた太陽光パネルの取付金具が新しい屋根材で使用不可のケースもあるので注意しましょう。屋根のカバー工法は屋根全体の重量も増加して建物への負荷が大きくなるため、施工前に建物の構造計算を実施することを忘れてはいけません。

なお、万が一構造計算の結果がNGだった場合には、屋根のカバー工法ではなく、屋根の葺き替えも検討しましょう。

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【4】屋根の葺き替え

屋根全体に著しい劣化の症状が見られる場合には、屋根の葺き替えも視野に入れましょう。屋根の葺き替えでは既存の屋根材をすべて撤去することになるため、太陽光パネルの脱着が必要不可欠になります。

また、新しい屋根材の材質や形状によっては、既存の太陽光パネルの取付金具の再利用ができない可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。

屋根材が新しくなるため、屋根のカバー工法と同様に構造計算も欠かせません。

屋根の葺き替え工事とは？特徴やメリットなどを徹底解説

太陽光パネルがついた屋根の修理が高額になる理由

一般的に太陽光パネルがついた屋根の修理は、高額になる傾向があります。だれしも工事金額は安いにこしたことはありませんが、太陽光パネルがついた屋根の修理がどうして高額になってしまうのかを理解することで、業者に屋根の修理を依頼する際のストレス軽減につながります。そこでここでは、太陽光パネルがついた屋根の修理が高額になる理由について解説します。太陽光パネルがついた屋根の修理が高額になる理由は、以下のとおりです。

• 太陽光パネルの脱着が必要
• 太陽光パネルの脱着に電気業者が必要
• 太陽光パネルの保管にコストがかかる場合がある

それではひとつずつくわしく見ていきましょう。

【1】太陽光パネルの脱着が必要

太陽光パネルがついた屋根の修理が高額になる理由として、屋根を修理する際に太陽光パネルの脱着が必要になるケースがあることが挙げられます。太陽光パネルの脱着をする際には、安全に作業するための仮設足場が必要となるのはもちろん、パネルの枚数や屋根の形状などに合わせてそれなりの人員が必要になるため、コスト負担の増大は避けられません。

仮にちょっとした補修内容だとしても、補修にあたって太陽光パネルの脱着が必要だと判断されれば、補修にかかる費用も比べて太陽光パネルの脱着にかかる費用の方が大きくなることを覚悟しておきましょう。

【2】太陽光パネルの脱着に電気業者が必要

太陽光発電は電気設備の一種であるため、太陽光パネルの脱着には電気業者も必要になります。屋根の修理業者によっては、屋根の修理と太陽光パネルの両方ができる業者もいますが、残念ながら数としてはそこまで多くありません。

太陽光パネルの脱着は屋根の修理業者とは別に電気業者に依頼するのが一般的なため、通常の屋根修理に比べて太陽光パネルがついた屋根の修理は高額になる傾向があります。

【3】太陽光パネルの保管にコストがかかる場合がある

屋根の修理にあたり、一時的に屋根から取り外した太陽光パネルの保管にもコストがかかる場合があります。たとえば都心部のように、建物の敷地内に太陽光パネルの保管スペースが十分に確保できない場合には、工事期間中太陽光パネルを保管する場所をレンタルしなければなりません。

このように建物の立地条件などによっては、太陽光パネルの保管にコストがかかる場合もあるため、屋根の修理がさらに高額になってしまいます。

太陽光パネルがついた屋根を修理する際の注意点

太陽光パネルがついた屋根を修理する際には、いくつかの注意点があります。このような注意点を知らずに業者に屋根修理を依頼してしまうと、工事中のトラブル発生の原因になってしまいます。そこでここでは、太陽光パネルがついた屋根を修理する際の注意点について解説します。太陽光パネルがついた屋根を修理する際の注意点は、以下のとおりです。

• 太陽光パネルを脱着する場合、工事期間中は発電ができない
• 既存の取付金具が再利用できるかを確認する
• 太陽光パネルを仮置きするスペースを確保する
• 太陽光パネルのひび割れや破損などをチェックする
• 太陽光発電に関する各種保証について確認する

それぞれの注意点を、しっかり頭に入れておきましょう。

【1】太陽光パネルを脱着する場合、工事期間中は発電ができない

屋根の修理にあたって太陽光パネルの脱着が必要な場合、工事期間中太陽光発電の発電はできません。これにより工事期間中は太陽光発電で発電した電気を売電することができなくなるため、一時的に通常より電気代がかさみます。

また建物に家庭用蓄電池を採用している場合は、太陽光発電が機能しないことによる蓄電池のリスクまで視野に入れ、あらかじめ対策を検討しておきましょう。

【2】既存の取付金具が再利用できるかを確認する

屋根の修理にあたり屋根のカバー工法や屋根の葺き替えを検討する際には、既存の取付金具が再利用できるかを確認しましょう。屋根のカバー工法や屋根の葺き替えで屋根材が変更になる場合は、既存の太陽光パネルで使用している取付金具に適合しているとはかぎりません。取付金具の再利用ができるかを確認せずに屋根の修理をすすめてしまうと、太陽光パネルの飛散や落下をまねくおそれがあります。

このような最悪のケースを回避するためにも、工事前に既存の取付金具が再利用できるかを確認しましょう。

【3】太陽光パネルを仮置きするスペースを確保する

屋根の修理にあたり太陽光パネルの脱着が必要な場合は、太陽光パネルを仮置きするスペースを確保しましょう。建物の敷地内に太陽光パネルを仮置きするスペースがあるか、十分なスペースがない場合はどこに保管できるかなどを検討しましょう。

なお、太陽光パネルをレンタルスペースなどに保管する場合は、あらかじめ工事期間と太陽光パネルの保管にかける予算を明確にしておくことがポイントです。

【4】太陽光パネルのひび割れや破損などをチェックする

屋根の修理にあたり太陽光パネルを脱着した際には、再度屋根に取り付ける前に太陽光パネルにひび割れや破損がないかをチェックしておきましょう。なぜなら太陽光パネルを脱着する際に、意図せずひび割れや破損などが発生する可能性が考えられるからです。太陽光パネルのチェックを業者に依頼する際は、目視や触診による確認だけでなく太陽光パネルを撮影してもらうようにしましょう。

またこのような太陽光パネルのチェックをせず、工事完了後に太陽光パネルにひび割れや破損が見つかった場合には、修理費用を業者に請求することが難しくなるため注意が必要です。

【5】太陽光発電に関する各種保証について確認する

屋根の修理にあたり太陽光パネルの脱着が必要な場合には、あらかじめ太陽光発電に関する各種保証について確認しましょう。なぜなら、太陽光発電のメーカーや屋根を修理する業者によっては、太陽光発電に関するメーカー保証やアフターメンテナンス保証の内容が変更になるおそれがあるためです。

太陽光パネルの脱着により、これらの各種保証が施主にとってあまりにも不利な内容になってしまう場合には、屋根の修理方法について再考する必要があるかもしれません。

太陽光パネルがついた屋根の修理を専門業者に依頼すべき理由

太陽光パネルがついた屋根の修理は、普段からお世話になっている業者に依頼すればいいとはかぎりません。太陽光パネルがついた屋根の修理は、専門業者に依頼するのがおすすめです。ここでは太陽光パネルがついた屋根の修理を専門業者に依頼すべき理由について解説します。太陽光パネルがついた屋根の修理を専門業者に依頼すべき理由は、いかのとおりです。

• 太陽光パネルに関するトラブルが少ない
• 屋根の最適な修理方法を提案してくれる
• 万が一のトラブル発生時も迅速に対応してくれる

それでは、順番に解説していきます。

【理由1】太陽光パネルに関するトラブルが少ない

太陽光パネルがついた屋根の修理を専門業者に依頼すべき理由として、太陽光パネルに関するトラブルが少ないことが挙げられます。専門業者は屋根の修理やそれに伴う太陽光発電に関する専門知識や経験が豊富なので、太陽光パネルの取り扱いに慣れています。そのため屋根の修理でも太陽光パネルの脱着が必要な場合でも安心して工事をおまかせできるでしょう。

【理由2】屋根の最適な修理方法を提案してくれる

太陽光パネルがついた屋根の修理を専門業者に依頼すると、太陽光発電や屋根のメンテナンススケジュールを加味した上で屋根の最適な修理方法を提案してもらえます。太陽光パネルのついた屋根の修理を検討する際には、太陽光パネルや配線ケーブル、その他周辺部材を含めた太陽光発電設備の耐用年数も見据えることがポイントになります。しかし専門業者なら、このような太陽光発電側の視点も踏まえた上で屋根の最適な修理方法を提案してくれるでしょう。

【理由3】万が一のトラブル発生時も迅速に対応してくれる

太陽光パネルがついた屋根の修理で発生するトラブルの多くは、工事完了後に発生することが多く見られます。しかし専門業者に工事を依頼すれば、このような万が一のトラブル発生時も迅速に対応してくれるでしょう。

たとえば、太陽光パネルの脱着を伴う屋根の葺き替えをした場合には、工事完了後に太陽光発電が発電しないといったトラブルが挙げられます。この事象の場合は必ずしも業者側の責任とは言い切れませんが、専門業者なら責任感のある迅速な対応が期待できるでしょう。

太陽光パネルがついた屋根の修理で専門業者を選ぶ際のポイント

ここまでで、太陽光パネルがついた屋根の修理は専門業者に依頼するのがベターであることはおわかりいただけたのではないでしょうか。しかし、屋根の修理で専門業者を選ぶことは簡単なことではありません。そこでここでは、太陽光パネルがついた屋根の修理で専門業者を選ぶ際のポイントについて解説します。太陽光パネルがついた屋根の修理で専門業者を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

• 太陽光パネルがついた屋根修理の施工実績が豊富
• ユーザーの評価が高い
• 電気の資格保有者が多い
• 保証やアフターフォローの内容が明確

それでは、簡単に解説していきます。

【ポイント1】太陽光パネルがついた屋根修理の施工実績が豊富

太陽光パネルがついた屋根の修理は、太陽光パネルがついた屋根の修理の施工実績が豊富な業者に依頼しましょう。太陽光パネルがついた屋根の修理では、通常の屋根修理に比べてトラブルの発生率が高まります。

しかし太陽光パネルがついた屋根修理の施工実績が豊富な業者であれば、万が一トラブルが発生しても過去の経験をいかして迅速な対応が期待できるでしょう。

【ポイント2】ユーザーの評価が高い

太陽光パネルがついた屋根修理の施工実績をチェックしたら、次は実際のユーザー評価を確認しましょう。業者のホームページには、いいことしか書かれていません。そのため信ぴょう性の高いユーザーの評価を確認し、ユーザー評価の高い業者を絞り込むことを心がけましょう。

【ポイント3】電気の資格保有者が多い

太陽光パネルがついた屋根の修理では、屋根の修理にあたり太陽光パネルの脱着が必要になるケースがあります。太陽光パネルを脱着する際には、電気業者が欠かせないため電気の資格保有者の多い業者が好ましいといえます。

電気の資格保有者が多い業者の場合、屋根の修理と同時に太陽光パネルの脱着までワンストップで完結しますが、電気の資格保有者が少ない業者は太陽光パネルの脱着を外注するおそれがあるため、その分工事の見積金額が高くなる可能性があります。

【ポイント4】保証やアフターフォローの内容が明確

太陽光パネルがついた屋根の修理を検討する際には、屋根や太陽光発電に対する保証やアフターフォローの内容が明確な業者を選びましょう。太陽光パネルの脱着を伴う屋根の修理では、パネルのひび割れや欠け、脱着後に発電しないといったトラブルが発生する場合があります。

このようなトラブルは工事完了後に発生する可能性もあるため、屋根修理や太陽光発電に対する保証やアフターフォローの内容が明確な業者を選ぶことが賢明と言えます。

【まとめ】太陽光パネルがついた屋根の修理はプロにお願いしよう

今回は、太陽光パネルがついた屋根の修理方法について解説しました。

太陽光パネルがついた屋根の修理では、修理内容によって太陽光パネルの脱着が必要になるケースがあります。太陽光パネルの脱着を伴う屋根修理は、通常の屋根修理に比べてコストがかかるだけでなく、あらかじめ知っておくべき注意点も少なくありません。

また、太陽光パネルの脱着を伴う屋根の修理では、工事完了後に太陽光発電に関するトラブルが発生する場合も考えられるため、工事に対する保証や工事後のアフターフォローが充実した業者を選ぶことが必要不可欠です。

そうは言っても、太陽光パネルがついた屋根修理の実績が豊富な業者を自分で探すのは簡単なことではありません。そこでおすすめしたいのが、本物の優良屋根修理業者がすぐに見つかるサイト「屋根修理の匠」です。

屋根修理の匠では、各都道府県の屋根修理業者をランキングで紹介しているので、太陽光パネルがついた屋根修理の専門業者がきっと見つかります。太陽光パネルがついた屋根の修理を検討する際は、ぜひ屋根修理の匠をチェックしてくださいね。