「ディプロマット」と「エコグラーニ」をどこよりも詳しく解説!メーカーの担当者に聞きました

屋根をカバー工法や葺き替えでリフォームされる際に、どんな屋根材がいいんだろう?と悩まれる方も多いのではないでしょうか?

最近特に人気が出ているのがディートレーディング社の「ディプロマット」と「エコグラーニ」という屋根材です。
「ディプロマット」や「エコグラーニ」は30年という長期保証と表面が釉薬と同じ手法で着色された石付屋根材のため、色落ちがしにくく、金属屋根のため軽量でありながら遮音性や断熱性も備えているということで最近注目されています。

「ディプロマット」と「エコグラーニ」に興味があるけど、輸入屋根材らしいので不安、本当に大丈夫なの?デメリットはどんなものがあるの?という不安をもった方を対象に、そんな疑問を解消するべく、ディートレーディングの担当者の方に直接話を伺ってきました。
「ディプロマット」と「エコグラーニ」でのカバー工法や葺き替えを考えている、詳しく知りたい、という方はぜひ最後まで読んで屋根材選びの参考にされてください。

【今回お話を聞かせてくれた方】
大源さん
株式会社ディートレーディング D’s Roofing営業部部長代理 大源さん
株式会社ディートレーディング公式サイト

「ディプロマット」と「エコグラーニ」について教えてください

大源さん:「ディプロマット」と「エコグラーニ」は、基材のスチールベースに釉薬で着色した小さな石粒がついている屋根材です。
日本ではストーンチップ鋼板、ジンカリウム鋼板や、石付き鋼板屋根材などと呼ばれています。
こうしたストーンチップ鋼板屋根材は、日本でも他に何種類か販売されており、その中にディートレーディングが販売する「ディプロマット」と「エコグラーニ」も含まれます。
「ディプロマット」と「エコグラーニ」の製品の構成は、ベーススチールにアルミ55.0%・亜鉛43.5%・シリコン1.5%のジンカリウムメッキ層があり、石粒を鋼板に接着するベースコート層、そして石粒層、最後にトップコートとなります。


この石粒は御影石や玄武岩といった石粒に、セラミックコーティングを施しています。
この手法は、お茶碗などに彩色する釉薬と同じ手法であり、色褪せがほぼ起こらないのが特徴です。
そのため、スレート屋根のように塗装によるメンテナンスは必要ありません。

「ディプロマット」と「エコグラーニ」の誕生過程は?

大源さん:日本では1990年代に流通し始めましたが、「ディプロマット」と「エコグラーニ」の前身となった「アルメットルーフィング」というストーンチップ鋼板は40年以上の歴史があり、世界各国で使用されています。
北米や欧米、南アジア、アフリカなど寒冷地から熱帯まで様々な気候に耐え、モルディブやハワイのホテルなどでも使用されています。
「アルメットルーフィング」はアメリカで開発・製造された製品です。
「アルメットルーフィング」を参考に特許許諾を受けて、さらに進化した「ディプロマットスター/II」をディートレーディングが製作しました。
「ディプロマット/II」は横葺きの一文字二段葺きを一つにするというイメージで、日本で企画・開発しました。
その後「エコグラーニ」も誕生しました。

ディプロマットスターエコグラーニ
ディプロマット(左)とエコグラーニ(右)

「ディプロマット」と「エコグラーニ」は製造は海外なのですか?

大源さん:はい。企画は日本で、製造のみ海外で行っています。
今は韓国の工場で製造を依頼していますが、為替の変動や世界情勢などのリスクに応じて今後変わる可能性もあります。

「ディプロマット」と「エコグラーニ」は断熱材が入っていないので断熱性が劣ると言われていますが?

大源さん:こちらに第三者による実験結果がありますが、実際に断熱材のない金属屋根材(黄色ライン)、断熱材入りの鋼板屋根材(緑ライン)、一般スレート屋根材(青ライン)、ディプロマット(赤色ライン)を葺いて温度測定をした結果、断熱材入りの金属屋根よりも断熱材入りの鋼板屋根材とほぼ変わらないか、時間帯によっては高い断熱性を示しました。

ディプロマットスターの断熱性テスト
断熱材が入っていなくても、表面の石粒によって熱を拡散し、さらに野地面と屋根材の裏面が接しない空気層により、内側に熱を伝えにくい構造となっています。そのため通常の鋼板屋根材と比べて高い断熱性能を有しています。

「ディプロマット」と「エコグラーニ」の色で一番人気の色はなんですか?

大源さん:比較的黒と茶が人気ですね。

ディプロマットスター
ディプロマット(オニキス)
日本では屋根の色は落ち着いた色が好まれるので、そのためだと思います。

雪止めの設置はできますか?

大源さん:付けることはもちろん可能ですが、表面の石粒が雪が滑落することを防いでくれるため、屋根材そのものに雪止め効果があり、基本的には設置は不要です。

雪止めと雪

太陽光パネルは設置できますか?

大源さん:ディプロマットは、太陽光パネルを屋根に穴をあけずに取り付けることができる「キャッチ工法」に対応しています。
屋根に穴を空けないので雨漏りによる漏水の心配もなく安心です。
大手の主要な太陽光パネルメーカーの製品が取り付けられます。

30年という長い保証期間がついていますが、設定年数の根拠は何ですか?

大源さん:屋根材で最も弱い部分は、固定する接着剤の部分ですが、ここの箇所も机上の計算では50~60年の耐久性・耐候性はもっています。
そして前身であるアルメットルーフィングが日本よりも環境の厳しいところで実際に30年以上の耐久性があることが実績として証明されているため、「30年保証」としています。

「ディプロマット」と「エコグラーニ」のデメリットは何ですか?

大源さん:輸入材ですので、輸送の過程で表面の石に傷がついてしまいます。そのため、規定の石の量よりも表面に多めに石をつけています。ですので、施工中にどうしても石が落ちてしまいます。
この石が落ちるのは自然におさまり、それで樋が詰まってしまうということは今までありませんでしたので、ご安心ください。
他に施工する時の話ですが、石粒があるので屋根材をカットするときに力が必要です。しかし弊社の屋根材をカットするための専用のハサミもあるため、そちらを使っていただければ施工しやすくなります。

 

ディプロマットやエコグラーニのメンテナンスはどうすれば良いの?

大源さん:立地条件によっては苔やカビの発生、汚れといった蓄積物、堆積物が溜まることは屋根材として避けることはできません。
こうしたものを放置するのは屋根によくないので、除去することを推奨しています。定期的に外壁のメンテナンスの際に一緒に洗浄していただくことによって屋根が延命されます。
石粒がある分、ゴミが溜まりやすいように見えますが、ある程度溜まると雨によって洗い流れるので、そこまで堆積することはありません。
瓦でも草が生えたり落ち葉が溜まると掃除をした方がいいですよね。
また、万一屋根材が破損しても部分的に取り換えができるのはメリットですね。

将来的に屋根材の寿命が来た際に、カバー工法はできますか?

大源さん:ディプロマットやエコグラーニの上にさらに同じ屋根材の上にカバー工法は基本的にはおすすめしていないので、リフォームされる際には葺き替えていただくことになります。

認定施工店が多いのはどこですか?

大源さん:東京、神奈川、埼玉、千葉などの関東が多いですね。
他にも宮城、愛知、大阪、福岡など人口の多い年には施工店さんも多くおられます。

まとめ

輸入屋根材のディプロマットとエコグラーニは、最近人気のある屋根材です。
30年保証という長いメーカー保証と、そして高い意匠性が魅力です。
お話から、断熱性も十分あり、太陽光パネル設置にも対応。
少々お高く、施工の際に石粒が落ちるデメリットはありますが、塗装によるメンテナンスが不要であることを考慮するとトータルで見たときのメンテナンスコストを抑えられます。

屋根修理の匠には、ディプロマットやエコグラーニの施工実績があり、取り扱い可能な職人さんも多く登録されています。
屋根修理の匠でお近くの職人を探して、依頼してみてください。



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