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日本の三大瓦と呼ばれている瓦をご存知でしょうか?
日本三大瓦は「三州瓦」「石州瓦」「淡路瓦」です。この3つの瓦は日本国内で80%以上のシェアを誇っており、それぞれの地域の特徴を活かした瓦づくりをしています。
そこで今回は、日本三大瓦の産地やそれぞれの特徴について解説します。瓦屋根を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
日本三大瓦は愛知県の「三州(さんしゅう)瓦」、島根県の「石州(せきしゅう)瓦」、兵庫県の「淡路(あわじ)瓦」の3つです。
それぞれの特徴を解説します。
三州(さんしゅう)瓦は、愛知県で生産されている粘土瓦です。三州瓦は日本国内の生産数の約60%を占めており、国内トップシェアを誇っている瓦です。
三州瓦の地は、瓦に適した良質な粘土層になっており大量に採れたことや、重量物の運搬にも適した港や輸送ルートが確保できたことから一気に瓦産業が広がりました。
三州瓦の特徴は以下の2つです。
三州瓦は、最新のガイドライン工法に基づいて施工されているため、震度7クラスにも耐えられる強度を持っています。
また、大型台風にも耐える設計となっており、自然災害に強い耐久性能を誇っています。
三州瓦は意匠性に優れたラインナップを5種類そろえています。大胆な曲線をまとった「洋風」、南欧風をイメージした大きく描かれた曲線が特徴の「南欧風」は海外の住宅をイメージした造りとなっています。
また、ナチュラルな風合いが特徴の「シンプルモダン」、波のような美しい造形美の「現代和風」、燻す過程で付着した炭素膜が独特の質感を演出している「純和風」は日本の伝統的な家屋をイメージしたラインナップです。
石州(せきしゅう)瓦は、島根県石見地方で生産されている粘土瓦です。三州瓦に次ぐ生産数を誇っています。石州瓦は約1,200℃近くの高温で焼き付けるため、独特の赤褐色をしています。
日本三大瓦の中でももっとも高温で仕上げているため耐久性が高く、塩害や凍害にも強いため沿岸地域や寒冷地方でよく使われています。
石州瓦の特徴は以下の3つです。
それぞれ解説します。
石州瓦を高温で焼き付ける際、島根県出雲地方で取れる「来待石」を釉薬にすることで、独特な赤い褐色ができあがります。
釉薬(ゆうやく)とは、素焼きの段階で瓦の表面をコーティングするための薬品です。瓦の表面に光沢が生まれるだけでなく、水や汚れを吸収しにくくする効果があります。
石州瓦は遮熱や断熱に優れているのが特徴です。夏の温度変化の実験において、瓦の下に設置する野地板の温度を計測した結果、13時ごろで37℃でした。
コンクリート瓦やスレート屋根材は42℃前後、47℃前後と5〜10℃前後の温度差があり、遮熱性が高いことが証明されています。夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるのが特徴です。
石州瓦は1,300℃もの高温で焼き付けるため、水分を吸収する気孔が少なくなり、高い防水性を発揮します。水分を吸収しにくくなるため、塩害にも強い構造です。
淡路(あわじ)瓦は、兵庫県淡路市で生産されている粘土瓦です。「いぶし瓦」と呼ばれる瓦が有名で、きれいなネズミ色をした銀色の色合いが特徴です。
淡路瓦の特徴は以下の3つです。
それぞれ解説します。
淡路瓦は酸やアルカリなどの化学的要因にも強い耐力性能を持っており、退色や変色しにくいのが特徴です。長期間色味や質感の美しさが維持できるのは淡路瓦の魅力です。
淡路瓦は1000℃以上の高温でじっくり時間をかけて成形されています。そのため、火に強く火災時にも変形や溶解を起こしにくく、有害ガスも発生しません。火の粉にも強いのが特徴です。
淡路瓦は耐圧性にも優れており、メーカー実験では桟瓦の曲げ試験でもJIS規格よりもはるかに高い強度も証明されています。寒冷地の積雪の重みにも耐えられる性能を持っています。
淡路瓦は住宅や社寺の屋根材だけではありません。床や壁、公園や歩道の景観材としても使われています。
瓦のモニュメントなど、どんな要望にも手作りで対応できる生産ラインを持っており、柔軟性に富んだ瓦としても魅力です。
ここでは、日本三大瓦の共通の特徴について解説します。主な共通点は以下のとおりです。
屋根材の裏に空気の通り道である空気層ができる設計となっているため通気性が高いのが特徴です。空気層は結露を防げるだけでなく、熱が室内に届きにくいため、夏は涼しく冬は暖かいのが特徴です。
三州瓦は高温で焼き付ける工法のため塗り替えが必要ありません。設置の際初期費用はかかりますが、色落ちしないため塗り替えのメンテナンスが必要ないため、トータルで見たときのコストパフォーマンスに優れています。
屋根材の下に空気層を設けることで、建物内への音の振動を防ぐことができます。瓦屋根の場合、金属製やトタン屋根に比べて雨音が響きにくく、空気層が音を吸収するため、静かな暮らしが実現できます。
ここでは、素材別の瓦の種類とその特徴について解説します。瓦の素材は主に以下のとおりです。
それぞれ解説します。
日本三大瓦で使われている素材は、この粘土です。粘土は、天然素材である粘土を瓦の形に成形して高温で仕上げます。粘土瓦は焼き上げ時に色を付けて仕上げるため、塗装が必要ありません。
ほかの屋根材に比べて耐久性が高く50〜60年ほど保ちます。また、耐水性・遮音性・断熱性・耐熱性に優れていますが、重量があるため耐震には不利な屋根材です。
セメント瓦はその名のとおり、セメントを原料として作られている屋根材です。粘土瓦よりも安価で軽量な点がメリットです。
しかし、セメント瓦は塗装が必要なため、経年劣化で色あせが見られます。また、コケが生えやすいため定期的なメンテナンスが必要です。粘土と同様に重量があるため、セメントと同様に重量があるため耐震性には不向きです。
コンクリート瓦は、セメントと砂利を混ぜ合わせてできる屋根材です。表面が凸凹しているのが特徴です。モニエル瓦と呼ぶこともあります。セメント瓦と同様に塗装が必要で、定期的な塗り替えが発生してしまいます。
一部のコンクリート瓦はアスベストが使われているため、葺き替えの際に別途アスベスト撤去費用がかかってきます。
瓦は素材別以外にも、製造方法によっても種類が分かれています。製法別の種類は以下の4つです。
それぞれ解説します。
瓦の製法別でもっとも多いのが陶器瓦です。釉薬(ゆうやく・うわぐすり)瓦ともいい、粘土で成形後は釉薬と呼ばれるガラス質の粉をかけて焼き上げます。釉薬は陶器瓦の表面にツヤをもたらし、液体が染み込むのを防ぐ役割があります。
この方法はお皿や湯呑みなどの陶器を作る製法と同じなため「陶器瓦」とも呼ばれます。釉薬はツヤだけでなく色付けもできるため、塗装は必要ありません。
釉薬を塗ることで瓦に雨水が染み込むのを防ぎ、長期間美観を維持することも可能です。釉薬瓦の耐用年数は50〜60年と言われています。
いぶし瓦は、粘土で成形後に釜で焼き上げる方法は釉薬瓦(陶器瓦)と同じですが、焼き上げ後に燻す工程が入ります。いぶし瓦は釉薬は塗りません。
燻製のように煙で黒く、すすが付くように仕上げるため美しい銀色に仕上がります。昔の家屋に多く見られる銀色の瓦はこの製造方法です。
いぶし瓦は燻し方によって風合いが異なります。1枚1枚色合いが異なるため、時間が経過すると色ムラのように見えてしまうこともありますが、独特の風合いは「味がある」という見方もできます。
素焼き瓦は、釉薬や燻すことなくそのまま焼き上げます。素焼きは粘土本来の色が付くため、朱色やオレンジのような色に仕上がります。
テラコッタ調のような南欧風に仕上がるため、洋風建築によく合います。沖縄の民家にも素焼きの赤瓦が使われています。
セメントと水や砂で作られる瓦です。セメント瓦は釜で焼き上げずに、圧力で成形したのち、塗装をして仕上げます。
セメント瓦は焼き上げる工程がないため安価に製造が可能です。工事費を安く済ませたい場合はセメント瓦を選択することになります。
ただし、セメント瓦は10〜20年程度で塗装が劣化してくるため、定期的な塗り替えのメンテナンスが必要です。
ここでは、さらに瓦の形状別についても解説します。瓦の形状の種類は主に3つに分かれています。
それぞれ解説します。
S型はスパニッシュ瓦と呼び、S字の形をした形状で「Spanish」の「S」からその名が付いた瓦です。スペイン瓦を改良した丸みを帯びたデザインは和風を問わず洋風にもマッチする瓦です。
F型は「Flat」の「F」から来ておりフラットな形状をした瓦です。波打つ形状が多い瓦のなかではシンプルなデザインで、見た目をすっきりさせたい人におすすめできる瓦です。
一般的な波打つ形状の瓦はこのJ型で和瓦ともいいます。「Japanese」や「Japan」の「J」から来ています。
緩やかな波打つ形状は多くの家屋にマッチするため、日本家屋や神社やお寺などでもよく採用されています。
ここでは、瓦をメンテナンスする際の費用相場について解説します。費用相場は以下のとおりです。
瓦の塗装:40〜80万円
カバー工法(重ね葺き):80〜120万円
葺き替え工事:60〜200万円
瓦の塗装はセメント瓦のみのメンテナンスとなり、釉薬(和瓦)やいぶし瓦は塗装は必要ありません。
カバー工法は、既存の屋根材の上から新しい屋根材で覆う(カバー)する工事です。全面交換となる葺き替え工事に比べて、既存屋根の撤去費用や処分費用がかからないため費用は少なくできます。
ただし、屋根が二重になるため屋根の重量が増して耐震性能は下がります。
葺き替え工事は、屋根を全面リニューアルする工事です。既存の屋根を撤去してから、新しい屋根を設置します。雨漏りしている場合は葺き替え工事となります。
また、上記費用以外に足場の設置が必要となるため、別途足場代15〜20万円程度がかかります。
セメント瓦にアスベストが含まれている場合は、廃棄物処理法にもとづき特別管理産業廃棄物「廃石綿等」として処分する必要があり、工事費用とは別に高額な費用がかかってしまいます。
これまで解説したとおり、瓦にはいくつか種類があり、どう選べばよいかわからない方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、目的別に瓦を選ぶポイントを紹介します。
それぞれ解説します。
瓦は素材や形状などさまざまな瓦が存在します。その中でも高い価格帯にあるのが粘土瓦です。釉薬瓦やいぶし瓦、素焼き瓦は初期費用は高いですが塗装が必要ありません。
塗装にかかるメンテナンス費用が節約できることを考えれば、長期的にみてコストパフォーマンスに優れているといえます。
一方、セメント瓦は安価ですが、5年や10年ごとに塗り替えが必要になります。瓦を設置する家にどのくらい住むのかなど、将来的なことを考えて選ぶのがよいでしょう。
瓦はスレート屋根や金属屋根の20〜30年の耐用年数に比べて、50〜60年と長い耐久性を誇ります。瓦の中でも粘土瓦はスレート瓦に比べて強度があり、釉薬瓦は耐水性もあり、色あせもしにくいため長期的に美観を維持できます。
これまで多くの日本家屋に使われてきた瓦はJ型(和瓦)です。古風な古民家風にしたい場合は淡路瓦やJ型(和瓦)を選ぶとよいでしょう。
洋風な雰囲気にしたい場合は、石州瓦の赤褐色や丸みを帯びたデザインのS型(スパニッシュ瓦)がおすすめです。
瓦屋根にしたいけど、スッキリした雰囲気、シンプルな雰囲気にしたい場合はF型(平型瓦)がおすすめです。ブラックなどの暗めの色を選ぶとモダンな雰囲気に仕上がります。
地域の気候に合わせて選ぶと長く美観を維持できます。海の側の塩害地域や寒冷地など凍害の影響を受けやすい地域では石州瓦がおすすめです。
台風など雨が多い地域や地震が多い地域などは、耐水や耐震に強い性能がある自然災害に強い三州瓦を選ぶとよいでしょう。
今回は、日本三大瓦について解説しました。
日本三大瓦は愛知県の「三州(さんしゅう)瓦」、「島根県の「石州(せきしゅう)瓦」、兵庫県の「淡路(あわじ)瓦」の3つです。
上記3つの瓦で日本国内の80%以上のシェアを誇っています。その中でも、石州瓦は国内生産数60%でトップシェアです。
三州瓦の特徴は以下のとおりです。
石州瓦の特徴は以下のとおりです。
淡路瓦の特徴は以下のとおりです。
日本三大瓦の中から選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてみてください。
上記ポイントでもなかなか決められない、いろいろ相談してみたいという方は瓦屋根専門業者に相談するのがおすすめです。
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