屋根の劣化の種類について紹介！該当があれば無料点検をしましょう

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屋根は普段の生活では見る機会が少ない方がほとんどだと思います。

そのため屋根がどのような状況になっていれば屋根リフォームを考えるべきなのかわかりません。

「雨漏りが起きている」、「屋根の寿命年数を過ぎている」、「外壁を触ると粉が付くから塗り替えするついでに」など様々な基準がありますが、

具体的にどのような見た目になっていれば劣化が起きているのか紹介します。

漆喰の劣化

漆喰は瓦屋根の棟の葺き土を保護している大切な部分です。劣化、脱落しますと棟土に雨水が浸透して、棟の崩壊、雨漏りに繋がります。

築後10年を過ぎますと劣化が始まります。早めに漆喰の塗り直しのメンテナンスが必要です。（鳥がつついて傷む場合もあり）

瓦の割れ

何らかの外的要因からの衝撃が原因の大半です。よくある例はアンテナ取り付け、太陽光温水器、発電機の取り付け、補修時に衝撃が加わり割れるケースです。それ以外は風の強い日に飛散物によっての原因などが考えられます。屋根に上った人の責任で点検が鉄則ですが、見落とす場合もあります。長期間見過ごすと瓦の下の下地防水に常に多めに雨水を送り込み劣化や雨漏りの可能性がありますので、早めに瓦を差し替える必要があります。

瓦の凍害割れ

瓦の表面に水分が浸透し、その水分がの凍って瓦内部から割れた現象です。主に寒冷地で見かけられますが、温暖地でも古い瓦で見かけることがあります。屋根面の水分がたまりやすい環境で発生します。対策は雪止めを取り付けるなどして滑雪などの衝撃が起きないことですが、破損して差し替えないといけない瓦の数が多い場合は葺き替えることも対策の一つです。

瓦のズレ

幹線道路や鉄道の振動や風・アンテナなどのケーブルが原因の場合が考えられ、この場合は定期的にズレを戻せば済みますが、中には桟木の損傷や屋根下地の野地板が劣化し垂木と垂木の間が瓦の重みに耐えきれずに下がってしまっている。という原因の場合もあります。この場合は桟木や屋根下地を直さないといけないため葺き替えなどの処置が必要になります。いずれにしても放置すると瓦の隙間の口開きから瓦の下の下地防水紙に常に多めに雨水を送り込み劣化や雨漏りの可能性がありますので、早めに対処が必要です。

棟の崩れ

漆喰の補修を放置すると棟の葺き土が流れ出して棟を支えられなくなってしまいます。倒壊する前に旨の取り直しなどの処置が必要です。

※大きな地震で瓦本体が全数釘止めしている場合で協力棟を使用していない棟が倒れる可能性があります。

谷の不具合

下の写真左から1、2枚目は銅板の谷坂なので、酸性雨による雨水を瓦の谷から流れ込んでくる箇所で、一点に受けて穴が空いた事例です。

銅板の谷の場合でも定期的なメンテナンスを怠ると、一番右の写真のように錆が進行して谷板自体が雨水を屋根下地へ投下してしまうあるために注意が必要です。雨漏りの多い谷は定期的なチェックが必要です。この場合は谷板の交換が早急に必要です。

瓦などの空気層のある屋根での鳥・コウモリの巣

瓦など波形状で空気層がある屋根材の軒先やケラバの補充などを鳥やコウモリなどが雨樋から侵入し、好んで住処にする場合があります。こっらは下地防水紙を急速に劣化させてしまう場合があります。また巣に使用するワラなどの有機物はダニの温床になっており、これらが屋根下地から室内へ侵入して、免疫の弱い子供や老人の健康に危害を加える場合があります。対策は軒先・ケラバ部にそれらの侵入をさせないように面戸やシーラーなどの隙間を埋める納まりで屋根を仕上げる必要があります。特にコウモリは1センチの隙間があれば浸入すると言われており、しっかりとした施工が必要です。

※鳥が好む地域・家があるため、必ずすべての地域・住居が該当するわけではありません。

屋根材の塗膜の劣化

セメント系の屋根・金属屋根の表面塗膜は紫外線で経年劣化していく中で塗膜の樹脂の繋ぎが破壊されていくとチョーキング現象と言う塗膜がチョークの粉状になり積雪や風雨などの摩擦徐々に摩耗や流失していき屋根材の基材の素地が見えてきてしまいます。これによってセメント系は基材が水を吸い、割れやコケやカビの原因になるばかりか水分を瓦の裏面に回してしまう場合があります。また銅板は塗膜がなくなるとガルバリウム被膜層の損傷を早める恐れがあるため、塗膜や葺き替えなどの早めのメンテナンスが必な症状です。

平板スレートの割れ

平板スレートの割れの大衡は施工中や施工後に歩行した時に割れた平板スレート本体下の本体を留めつけている釘が浮いたりしている箇所を歩いた際に割れたり、施工中の釘の打ちすぎが原因です。ヘアクラックと呼ばれる髪の毛ほどの小さな割れは基材のみ割れ新設時のしっかりしたと塗膜の表面にはなかなか現れずに、塗膜が劣化する5年から10年程度で目視ができるようになります。割れは放置すると、雨水や下地防水紙に常に多目に雨水を送り込み劣化や雨漏りの可能性がありますので、シリコンで補修や差し替えなどの対処が必要です。割れは重ねの内側まで割れている場合がありますので、シリコンでしっかり中まで行うようにしてください。また差し替えは下地防水紙を破りなおさら雨漏りする場合があるので慎重に行う必要があります。歩行中に割れることも多く、割れたら足の感覚でわかります。

棟板金の不具合

平板スレート・アスファルトシングル・金属屋根等の棟・隅棟に使用される棟カバーの板金はその留めつけている木下地が留めつけている釘のうち具合（角度）で木下地に雨水が浸入し木下地を腐らせてしまう場合があります。放置すると風で棟カバーが飛散してしまう場合がありますので早期のチェックが必要です。芯木あり金属瓦棒の留めつけ釘の浮きにも同じことが言えます。（釘が棟カバーから浮いている場合は要注意）　また棟・ケラバなどの板金の釘が進みそこから雨水が浸入してしまうと、同じ不具合が発生する場合があります。

金属屋根の錆

金属屋根の表面塗膜は紫外線で経年劣化していく中で塗膜の樹脂の繋ぎが破壊されていくとチョーキング現象と言って塗膜がチョークの粉状になり積雪や風雨などの摩擦で徐々に摩耗や流失していき屋根材の素材の素地が見えてきてしまいます。塗装がなくなるとガルバリウム被膜層を損傷し、その箇所から銅板機材の酸化（錆）が発生します。74塗装などの早めのメンテナンスが必要ですが、そのまま放置すると錆が進行し錆部から下地防水への雨水の侵入が発生します。写真のような全体的な錆は15年以上前に普及していた亜鉛銅板に多くみられますが特殊な環境下では錆が予想以上に進むため、素材自体の選定が必要です。（写真のように錆びたらもちろん交換してください。直接錆びた銅板の上に銅板を重ね張りするともらい錆を起こすので決して行わない）

アスファルトシングルの経年劣化

アスファルトシングルが経年劣化するとアスファルトが硬化します。そして端部が曲がり始めて、更に伸縮を繰り返すとその箇所に亀裂が入り割れて脱落していきます。屋根材の防水機能が著しく低下しているため、張替えや重ね張りによって新たな屋根材での防水処理が必要です。放置しますと屋根面全体から下地防水紙に雨水が浸透し、雨漏りの原因になり屋根下地を大きく傷める可能性があるため早めの処置が必要です。（写真は相当年数を重ねた経年劣化です。すぐにこのような状態になることはありませんので定期的なチェックが必要です）

再塗装の不具合

平版スレートは左右勘合から侵入した雨水を上下勘合部から排水して屋根上に出す排水の仕組みになっています。したがって再塗装の際に上下勘合部を塗膜でふさいでしまうと、左右勘合から侵入した雨水を排水できずに屋根材の裏に雨水がまわり、下地防水側へ大量の雨水を誘導してしまい多くの雨漏りの事例が発生しています。（目詰まりと呼びます）

塗装時には縁切りまたは目切りと呼ばれる上下勘合部をスクレーパーなどでしっかり塗装を切る必要があります。また数回塗ると塗膜層が厚くなっていき、塗れない重ねとの間に微妙な段差が発生し、毛細管現象と呼ばれる水の吸い上げ現象が発生しやすくなるため数回塗った後は重ね葺きや葺き替えで新しい屋根にすることを考慮する必要があります。また再塗装時にしっかりとした高圧洗浄とシーラーと呼ばれる下地調整を行わないと、既存平板スレートとの密着性が悪くなり、数年で塗膜が剥がれてしまうため、再塗装は丁寧かつ慎重に施工を行ってください。目詰まりで雨漏りが発生した場合は重ね葺きや葺き替えで新しい屋根に葺き替えてください。

まとめ

上述したように、屋根の劣化は様々な要因が考えられます。また寿命が近付くに連れて、複合的な要因にて屋根が傷んでいることがほとんどです。

屋根は素材選びも大事ですが、環境にも耐久性は大きく影響しますので、耐用年数をまだ満たしていない場合でも定期的にチェックを行うことが大切です。