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「業者からシーガードという屋根材を提案されたが、どんな製品なのかよくわからない」
「スレート屋根のカバー工法を検討しているが、シーガードを選ぶべきかどうか判断できない」
こうした疑問を持つ方は多いでしょう。シーガードは比較的新しいカテゴリの製品のため、一般の方にはなじみがなく、比較検討の手がかりが少ないのが実情です。
この記事では、シーガードの基本的な特徴と仕組みから始まり、他のカバー工法との違い、メリット・デメリット、施工に向いている屋根と向いていない屋根の判断基準、費用の目安、業者選びのポイントまでを順を追って解説します。「シーガードが自分の家に合っているかどうか」を判断するための情報を、できる限りわかりやすくお伝えします。

画像参照:シーガード公式サイト
まずは「そもそもシーガードとは何か」という基本から整理しておきましょう。名前を聞いただけではイメージしにくい製品ですが、構造と特徴を理解すると、なぜ提案されているのかが見えてきます。
シーガード(C/guard)は、株式会社動力が製造・販売する平板スレート専用のカバー工法用屋根材です。
平板スレートとは、コロニアルなどの商品名で知られるセメント系の薄い板状の屋根材で、1990年代以降の戸建て住宅に広く普及しています。シーガードはこの平板スレートにのみ対応した専用設計の製品です。
カバー工法とは、既存の屋根材を撤去せずにその上から新しい屋根材を重ねて施工する方法です。シーガードはこのカバー工法の一種ですが、後述する「接着工法」という独自の施工方法によって、従来のカバー工法とは一線を画した特徴を持っています。
素材はガルバリウム鋼板製で、非常に薄く設計されています。「塗装では限界・葺き替えほどではない」という状況にある平板スレート屋根の、中間的な改修手段として位置づけられる製品です。
シーガード最大の特徴が「接着工法」です。
通常のカバー工法では、新しい屋根材をビス(ネジ)で既存の屋根材に固定します。このビスが既存のスレートを貫通するため、スレートにひびや割れが入るリスクがあります。また、防水シートに穴が開くことで、雨漏りのリスクが生じるという課題もありました。
シーガードは専用接着剤「C/glue(シーグリュー)」のみで既存スレートに固定するため、屋根に一切穴を開けません。既存スレートを傷めずに施工できるため、施工時の雨漏りリスクが非常に低いのが特徴です。
「穴を開けない」という一点が、施主にとって大きな安心感につながる工法といえるでしょう。
シーガードのもう一つの大きな特徴が「既存の平板スレートとほぼ同じ高さになる設計」です。メーカーはこれを「ジャストフィット」と表現しています。
通常のカバー工法では、新しい屋根材を重ねることで既存の屋根より10mm以上高くなります。この高さの変化に対応するため、棟板金(屋根の頂上部の金属部材)・ケラバ(屋根の側面の端部)・雨樋などの周辺部材をすべて交換する必要が生じます。これが工事費用を大きく押し上げる要因の一つです。
シーガードは高さがほぼ変わらないため、既存の棟板金・ケラバをそのまま流用できるケースが多く、周辺部材の交換コストを抑えられます。1面のみ・部分張りでの施工にも対応できるため、必要な箇所だけを改修しやすいのもメリットです。
特徴の概要がつかめたところで、具体的な性能数値を確認しておきましょう。「どのくらい持つのか」「台風に耐えられるのか」という疑問に答えるデータです。
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画像参照:シーガード公式サイト
シーガードのカラーラインナップは、ブラック・ブラウン・オリーブ・グリーンの4色です。
「ちぢみ鋼板」仕様のため表面にテクスチャ(凹凸感)があり、単調なフラット仕上げとは異なる落ち着いた外観になります。色あせしにくい素材のため、施工後も長期間にわたって外観の美しさを維持しやすいでしょう。
性能数値を踏まえた上で、シーガードが選ばれる具体的な理由を整理します。特に他のカバー工法や塗装と比較したときに際立つメリットを見ていきましょう。
最大のメリットは、前述のとおり「穴を開けない」という点です。
ビスで固定する一般的なカバー工法では、施工時にスレートが割れるリスクがあります。割れたスレートが上から押さえつけられた状態になることで、内部に問題を抱えたまま完工してしまうケースもあります。
シーガードはこのリスクを根本的に排除しています。接着工法のため、施工中に既存スレートが割れることがなく、防水シートに穴も開きません。施工自体が新たな雨漏りの原因になる心配が少ない点は、施主にとって大きな安心感になるでしょう。
また、アスベスト(石綿)を含有した古いスレートの改修においても、スレートを割らずに上から覆う接着工法はアスベスト飛散リスクを抑える観点から有効とされています。
ジャストフィット設計による高さの均一性が、実際のコスト削減に直結します。
既存の棟板金やケラバをそのまま流用できるケースが多いため、周辺部材の材料費・交換工賃が発生しません。通常のカバー工法ではこれらの交換が必須になることが多く、差額が数十万円になるケースもあります。
さらに、1面のみや部分張りでの施工が可能なため、屋根全体ではなく必要な箇所だけを改修しやすいという柔軟性もあります。太陽光パネルの金具サポートとして一部に施工するなど、用途に応じた使い方ができるのも特徴です。
約4.6kg/㎡という重量は、屋根材としては非常に軽い部類に入ります。
既存スレートの上に重ねる施工なので、屋根全体の重量は増加しますが、その増加幅を最小限に抑えられます。建物への荷重負担を減らすことは、耐震性の観点からも重要な要素です。特に築年数が経った住宅や、地震への備えを意識している方には向いている選択肢といえます。
これはシーガードならではのメリットの一つです。
太陽光パネルが設置されているスレート屋根の改修では、通常パネルを一時的に取り外して施工する必要があります。脱着と再設置にかかる費用と時間は、決して小さくありません。
シーガードは薄く、高さがほぼ変わらないため、設置状況によっては太陽光パネルを外さずに施工できる場合があります。ただし、すべての状況に対応できるわけではないため、事前に業者と確認することが必要です。

メリットが多い一方で、シーガードにはいくつかの制限と注意点があります。「向いていない状況」を正確に把握することが、適切な選択につながります。
シーガードには、施工が適用できないケースや慎重な判断が必要なケースがあります。
まず、平板スレート専用のため、陶器瓦・セメント瓦・金属屋根には施工できません。自分の屋根が平板スレートかどうかを確認することが最初の前提条件です。
次に、雨漏りがすでに発生している屋根には施工できません。接着工法のため、下地が湿潤状態だと接着力が低下し、施工品質が保てないためです。雨漏りがある場合はまず原因を修繕する必要があります。
築40年以上の屋根や、スレートの欠損が大きい屋根も、構造的なリスクの観点から慎重な判断が必要です。多雪地域では積雪荷重や凍害のリスクから、適用が難しいケースがあります。
これはシーガードに限らずカバー工法全般に共通するデメリットです。
将来的に屋根を全面撤去する場合(建て替えや大規模改修など)、既存スレートとシーガードの二層分の廃材処理が必要になります。アスベスト含有スレートの上にシーガードを施工した場合は、将来のアスベスト処理費用も含めて考えると、撤去コストが大きくなる可能性があります。
「今の工事費用」だけでなく「将来のトータルコスト」も含めて、葺き替えとの比較検討をしておくことが重要です。
シーガードは専用の施工手順・専用接着剤を使う製品のため、施工経験のある業者が限られているというのが現実です。
一般的なカバー工法とは施工方法が異なるため、シーガードを初めて扱う業者では品質にばらつきが生じるリスクがあります。「カバー工法ならどの業者でも同じ」という考えは通用しません。
「シーガードの施工実績があるか」「施工写真を確認できるか」を業者選びの段階で必ず確認することが重要です。
メリット・デメリットを踏まえた上で、「自分の家にシーガードは合っているのか」を判断するための基準を整理します。
次の条件に当てはまる場合、シーガードは有力な選択肢になります。
屋根材が平板スレート(コロニアルなど)であること。雨漏りはなく、色あせ・コケ・チョーキング(塗装面を触ると白い粉がつく状態)などの表面劣化が主な問題であること。築年数が40年未満で構造的なダメージが少ないこと。
太陽光パネルが設置されており、脱着コストを抑えたい場合や、アスベスト含有スレートで飛散リスクを避けながら改修したい場合にも、シーガードは特に有効な選択肢といえるでしょう。
次のような状況では、シーガードより葺き替えを選ぶ方が適切です。
すでに雨漏りが発生している場合は、シーガードは施工できません。下地(野地板)に腐食・損傷が確認された場合も、下地を補修した上での葺き替えが必要です。
築40年以上でスレートの欠損が大きい場合・多雪地域に建つ住宅も、葺き替えが現実的な選択肢です。将来的に完全撤去・建て替えを視野に入れている場合は、二重の廃材コストを考えると葺き替えの方が合理的なケースもあるでしょう。
スレート屋根のメンテナンス手段として、シーガードの前に検討されることが多いのが「再塗装」です。
塗装は費用が安い点が魅力ですが、数年で再び塗り替えが必要になること、塗料が目地(スレートの重なり部分)に詰まることで雨漏りの原因になるリスクがある点もデメリットとして知られています。
シーガードは初期費用が塗装より高くなりますが、約20年相当の耐候性能によって長期間メンテナンスが不要になります。「10〜15年スパンで考えたトータルコスト」で比較すると、シーガードが合理的な選択肢になるケースも少なくありません。「何度も塗り替えるのが面倒」「次のメンテナンスまでの期間を長くしたい」という方には、検討する価値があります。
「シーガードを選んだ場合、実際にいくらかかるのか」を把握しておくことで、見積もりの適正さを判断しやすくなります。

材料費の参考値として、シーガード本体は10枚単位で税込20,350円程度(ブラック・ブラウン・オリーブの場合)が流通価格の目安です。1㎡あたり3枚使用するため、本体の材料費は1㎡あたり約6,000円程度が参考値になります。
専用接着剤「シーグリュー」は10本単位で約11,000円程度が目安で、1本で本体10枚分に対応します。これらに加えて施工費・足場代・周辺処理費が工事費用全体に加わります。
一般的な戸建て(30〜50坪程度)へのシーガード施工は、足場代込みで60万〜120万円程度が参考値です。ただし屋根の規模・現状の状態・地域・業者によって大きく変動するため、あくまでも目安として捉えてください。
費用に影響する主な要因として、棟板金や周辺部材の塗装・交換が必要かどうか、太陽光パネルの脱着対応の有無、足場の規模、スレートの洗浄費用の有無などがあります。
複数業者への相見積もりが、適正価格を把握する最も有効な手段です。「見積もり内容の内訳が明確か」「シーガードの施工実績を確認できるか」という点を軸に業者を比較してみてください。
シーガードは専用製品のため、業者選びが施工品質に直接影響します。通常の屋根工事業者と同じ感覚で選ぶのではなく、シーガードに特有の確認事項を意識した上で業者を選ぶことが大切です。
最も重要な確認事項が「シーガードの施工実績があるかどうか」です。
専用接着剤・専用施工手順を使う製品のため、施工経験の有無が仕上がりの品質に直結します。「屋根のカバー工法なら何でも対応できます」という業者がシーガードを初めて扱うケースでは、施工品質にリスクが生じる可能性があります。
「シーガードの施工実績がありますか?施工前・施工後の写真を見せてもらえますか?」と直接確認することをおすすめします。実績を持つ業者であれば、写真とともに具体的な説明ができるはずです。
シーガードは施工できる条件が限られているため、事前の現地調査の丁寧さが業者選びの重要な判断基準になります。
雨漏りの有無・スレートの欠損状況・築年数・太陽光パネルの設置状況など、施工可否の判断に必要な確認を現地でしっかり行ってくれるかを見てください。調査なしで「シーガードで大丈夫です」と即答する業者には注意が必要です。
施工不可と判断した場合に、葺き替えや塗装など適切な代替案を提案してくれる業者は、施主の利益を優先している証といえます。そういった誠実な対応ができる業者を選ぶことが、長期的な安心につながります。
『屋根修理の匠』では、シーガードの施工にも精通した地域密着の業者を紹介しています。現地調査の段階から相談できる環境として、ぜひ活用してみてください。
この記事では、シーガード(C/guard)について、基本的な特徴と仕組みから始まり、性能数値・メリット・デメリット・向き不向きの判断基準・費用目安・業者選びのポイントまでを解説してきました。
改めて要点を振り返っておきましょう。
シーガードは平板スレート専用のカバー工法用屋根材で、ガルバリウム鋼板製の非常に薄い素材です。最大の特徴は「専用接着剤のみで固定する接着工法」で、屋根に一切穴を開けません。既存スレートと高さがほぼ同じになる設計のため、周辺部材の交換が不要なケースが多く、コストを抑えやすいのも強みです。
約4.6kg/㎡の超軽量・約20年相当の耐候性能・耐風圧試験で風速69m/s相当クリアという性能は、長期的なメンテナンスを考える上で信頼できる数値です。
一方で、雨漏りがある屋根・築40年以上・多雪地域・スレートの欠損が大きい屋根には施工できないという制限があります。「自分の家に施工できるかどうか」の判断は、必ず現地調査を行った上で専門家に確認してもらうことが出発点になります。
「シーガードを検討しているが、自分の家に適しているか判断してほしい」という方は、ぜひ地域の屋根修理業者に現地調査を依頼してみてください。
気になる職人さんがいれば、直接ご連絡いただくか、フォームから「ご希望の屋根修理業者」をご記入の上お問い合わせください。
01
電話やLINE、メールからお気軽にお問い合わせください。
02
お伝えいただいた内容から、お住まいの地域の職人をご紹介します。
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職人が現地にお伺いして現地調査を行います。
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調査の結果をもとに、無料お見積りと工事のプランを提出します。
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お見積りや工事にご納得いただければ屋根工事に着工します。
台風や強風など自然災害による屋根の破損の補修には、ご加入の火災保険が適用される場合があります。
劣化が原因の雨漏りなど、原因が自然災害ではなく経年劣化である場合は適用されないためご注意ください。適応されるかどうかはご加入の保険会社にご相談ください。
簡単な補修なら数万円程度で済む場合もありますが、屋根カバー工法や葺き替えなど大規模な工事になると100万円以上かかることもあります。屋根材や劣化状況によって費用が大きく変わるため、まずは現地調査で確認することが大切です。
雨漏りが発生している場合は、すでにルーフィングシートなどの屋根の防水機能が劣化している可能性があります。そうなると野地板にも腐食が起こっている可能性も高くなり、葺き替えなど大がかりな工事が必要なことも。
そうなる前の、劣化症状に気付かれた早めの段階で点検や修理をご依頼いただくことが、家の劣化を防ぐことや費用を抑えることにつながります。早めの点検がおすすめです。
もちろん対応可能です。
『屋根修理の匠』には、今すぐ修理工事の必要が無いにも関わらず、修理の必要性を強調したり不安を煽ったりするような悪質な業者は登録されていませんので、ご安心の上お気軽にお問い合わせください。
屋根修理については、それがたとえ瓦数枚の差し替えのような小工事であっても、プロに任せるのが得策です。高所作業になるので、大きな事故や怪我のリスクがあります。
専門家ではない方が作業をすることで、かえって被害が悪化するケースもあります。
素人作業によって屋根上の水の流れが変わり、適切に水を地上に排水できなくなり雨漏りが起こった、という事例もあります。
屋根の状態や立地などによって多少前後しますが、平均的な戸建て住宅(35坪程度)であれば、
・葺き替え工事なら1週間〜10日程度
・カバー工法なら5〜7日程度
が平均的な工事日数です。
突然やってきた業者に「屋根が浮いている」「今すぐ修理しないと危険」と不安を煽られた場合、その場で契約しないようにしてください。まずは写真などで状態を確認することや、別の業者にも点検を依頼するなど、落ち着いて判断することが大切です。
屋根修理は業者によって提案内容や費用が異なることもあるため、複数の業者に相談することで状況を比較しやすくなります。
まずはお近くの屋根の専門業者に現地調査を依頼して屋根の状態がどうなっているのか、工事が必要なのか、事実を確認することをおすすめします。
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