雨樋のオーバーフローは放置しないで!住宅に及ぼす危険性を解説

雨樋のオーバーフロー

雨樋には、雨水を建物から適切に排出するといった役割があります。住宅には屋根やサッシなど、雨樋以外にも雨水の侵入を防ぐための要素が沢山あり、これらすべてが室内に雨水が侵入することを防ぐために必要不可欠です。 雨樋は、屋根やサッシから流れる雨水を集め、排水管などを通じ適切な場所に排出する役割を持っています。これにより、室内や建物の足元からの漏水や湿気などの問題を防いでいるのです。 この雨樋から水が溢れ、排水がうまくいかなくなると当然住宅にも悪影響を及ぼしてしまうことに。今回は、雨樋のオーバーフローがお住まいに及ぼす危険性について解説します。

雨樋のオーバーフローは雨漏りにつながる

雨樋のオーバーフローは雨漏りにつながる可能性があります。 雨樋は屋根からの雨水を排出するために設計されていますが、雨樋が正常に機能していない場合は雨水が正しく排出されず、室内に流入してしまうのです。

雨樋がオーバーフローする原因

雨樋のオーバーフローは、雨樋が破損していたり積水していること、または積水物が詰まっていることなどが原因として挙げられます。これらの不具合を早期に発見して修理することが雨樋のオーバーフローによる被害を最小限に抑えるために重要です。サッシや屋根に問題がある場合にもすぐに修理をしなければなりません。 また、雨樋に限らず屋根や外壁などの定期的なメンテナンスをおこなうことで、雨漏りを防ぐことができます。

雨漏りがもたらす被害

住宅の腐食・耐久性の低下

雨漏りによって建物の劣化が進み耐久性が損なわれると、建物の倒壊、壁の崩落、天井の崩壊といった大惨事が起こる可能性があります。「そんなまさか」と思われるような些細な雨漏りでも、対処が遅れればこのような大惨事につながる可能性があります。

高額な修繕費

予期せぬ支出は、家計にとって大きな打撃となりますよね。 マイホームをお持ちの方であれば、外壁の塗り替え、キッチンやバスルームの改築、家族の人数が増えた場合の増改築など、家の改修を考えている方も多いでしょう。とはいえ、予期せぬ多額の出費はできるだけ抑えたいものです。 しかし、知沙な雨漏りを放置し続けていくと雨染みが目立つようになるにつれ、数十万、数百万という高額な大改修が必要となってくるのです。

カビやシロアリなどの発生

カビは温かく湿った環境を好み、温度25℃、湿度70%になると数カ月で増殖すると言われています。湿度が75%になるとさらに増え、90%になるとわずか48時間で目に見えるカビが発生してしまうのです。一般に、室内の湿度は浴室を除けば70%を超えることはありませんが、雨水がこぼれた場合、屋根裏や外壁、内部のクロスなどに入り込み、カビの発生に最適な環境となる可能性があります。

また、雨漏りはカビだけでなくシロアリも発生させる原因となります。実はシロアリ被害の80%が雨漏りによるものだというデータもあるのです。 雨水の侵入がなければ、建物の柱などの腐食が抑制され、木材が湿った状態で繁殖するシロアリも生息しにくくなります。シロアリの発生は、雨漏りだけが原因ではありませんが、雨漏りをしないようにすること、そして雨漏りが発生したらすぐに対処することが大切なのです。

雨樋の故障の原因と修理方法

上記では、雨樋のオーバーフローは雨樋の故障が原因ということを説明いたしました。続いて、雨樋が故障する具体的な原因について解説いたします。

ゴミの詰まり

最も多い原因として挙げられるのが、雨樋のゴミのつまりです。特に、集水器と呼ばれる箇所から雨水が収集され、下に落ちる継ぎ目の入り口で詰まりが発生しやすいです。 近くに樹木があるお家には高確率で集水器に落ち葉や砂が詰まっています。また、他には鳥の巣や小動物の死骸など様々なものが詰まり、これが原因となって雨水が適切に排水されなくなってしまいます。

【修理方法】

まず、水受けの横に脚立を立て、収集器に溜まったゴミを取り除きます。手前のゴミだけでなく、手の届く範囲にあるゴミまで確実に取り除きましょう。 ゴミを取り除いた後、バケツに水を流し、水の流れを確認します。水が途切れることなく流れていれば、課題完了です。液体がスムーズに流れない場合は、排水口にもゴミが詰まっている可能性がありますので、専門業者に見てもらうことをおすすめいたします。

雨樋の傾斜

通常、雨樋は緩やかな傾斜になっており、雨水が支障なく下へ流れるようになっています。一般的には、集水器が右端にある場合は右上がり、左端にある場合は左上がり、重なっている場合は左下がりになっています。 しかし、雨樋を支える金属設備の不安定さや歪みによって、雨樋が水平になったり、逆に傾いたりすることがあります。その場合、雨水がスムーズに流れにくくなり、多量の雨が降ったときにこぼれてしまいます。

【修理方法】

雨樋の勾配を適正に正すためには、雨樋支持金具を調整する必要があります。 まず、支持金具の近くに梯子を置き、手の届く範囲にあるようにします。ペンチを使用し、慎重に正しい角度に支持金具を曲げます。支持金具を操作するときは、力を入れ過ぎてしまうと傷つけてしまうため、慎重におこないましょう。一般的には、10mにつき3~5cmの角度が望ましいです。角度が足りないと雨樋の水の流れが悪くなり腐食が進んだり、逆に角度をつけすぎるとすぐに水が溢れ出てしまうので注意しましょう。

継ぎ目の隙間

排水管の継ぎ目で破損することがあります。その主な原因は、接着が不十分なことと、経年劣化です。継ぎ目が外れてしまった部分から水が流れ出てしまいます。

【修理方法】

雨樋の接続部分が1~2カ所破損している場合は、ご自身で修理することができます。まず、雨樋の継ぎ目を取り外し、同じメーカーの同種類のものを用意します。ただし、同じメーカーでもモデルによって寸法が若干異なる場合があります。ジョイントは、ホームセンターやインターネットで入手できます。 同じジョイントが入手できない場合は、取り外したジョイントのホコリや汚れを取り除いてきれいにして使いましょう。雨樋を水洗いし、接合部に汚れが全くないことをご確認ください。 必要な部材が揃いましたら、専用の雨樋接着剤で隙間がないように固定します。これで雨樋の修復は完了です。 ただし、継ぎ目の破損が複数ある場合は雨樋の交換が必要なため、専門業者に相談しましょう。

経年劣化

雨樋の耐久年数は通常15~20年です。20年以上が経ち、雨樋に穴が空いていたり外れている場合は経年劣化が原因の可能性が高いです。 経年劣化の場合、金具の錆、釘の外れ、カビや苔の発生、継手の外れなどが見られます。

【修理方法】

経年劣化が原因の場合、応急措置によるコーキングでの補修ができますが、最終的には交換が必須のため、専門業者に早めに相談をしましょう。

まとめ

今回は、雨樋のオーバーフローがもたらす住宅への被害と、雨樋の故障の原因や修理方法について解説いたしました。 雨樋のオーバーフローはゴミの詰まりや経年劣化による雨樋の破損が原因なことが多く、ご自身で修繕が可能ですが、破損が複数見られたり経年劣化が原因の場合は交換が必要のため専門業者に相談しましょう。 雨樋の不具合を放っておくと雨漏りにつながり、気づけば大きな被害に及んでいたというケースもよくあります。小さな不具合だからと見過ごさず早めの対応をすることが、お家の健康を長く保つことにつながります。

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