経年劣化による屋根修理に火災保険は使えません!保険を利用した詐欺にご注意を!

火災保険 詐欺

屋根修理においてなるべく火災保険は活用したいものです。

日頃から保険料を払っている分、有事の際には必ず申請することをおすすめします。

しかし屋根修理工事のすべてが保険の対象ではありません。

経年劣化による傷みはもちろん対象外です。しかし、中には経年劣化の箇所を火災保険会社に虚偽申告した詐欺も頻繁に起こっていることが事実です。

詳しく解説します。

経年劣化とは?

経年劣化とは、時間と一緒に品質が低下していくことを指します。

自然現象(雨、雪、湿度、日光)によるものや、日々の使用により品質が低下していくことも経年劣化の定義に入ります。

具体的な症状としては、自然の消耗、劣化、変色、錆、カビ、腐食、ひび割れ、剥がれ、肌落ち、発酵、自然発熱による損害などが挙げられます。

火災保険の対象

前提として、火災保険の補償対象は大きく三つに分かれます。

・建物のみ

・家財のみ

・建物と家財両方

火災保険に加入する場合は、この3つのパターンから補償の対象を選ぶ必要があります。

下記ページに対象の詳細を書いていますので気になった方は是非一度ご覧ください。

屋根修理に火災保険が使えるの?条件や申請方法などを徹底解説

経年劣化による火災保険の詐欺について

それでは本題の経年劣化による詐欺について解説します。

どのような詐欺なのか結論から申しますと、

経年劣化による屋根の傷みであるにも関わらず、3年以内(※)に起きた自然災害等から受けた被害、という体裁にして火災保険を申請します。

※火災保険の申請期限は3年以内です。詳しくは下記に書いています。

屋根修理に火災保険を活用した場合に起こりやすいトラブルとは?

金額が比較的高額であれば、損害保険鑑定士が現場を見に来るため、そのような詐欺は防止されます。

しかし、全ての現場に損害保険鑑定士が見に来るわけではないため、数十万円程度の工事は、築年数や使用屋根材から保険会社が推測することまでしかできないのが現状です。

ただ・・・経年劣化なのか災害による傷みなのか、判断が難しいことも多い

実際に災害等が屋根にダメージを与えた際、目に見える形で被害を受ける屋根は、経年劣化が進んでいればいるほどダメージが大きく、わかりやすいです。

それを経年劣化なのか?災害によるものなのか?の判断ははっきりと明確にできません。

同じ建物は非常に少ないですし、似た建物と築年数であっても人によって生活スタイルは異なりますので、建物の状態は唯一無二だからです。

つまり言葉を選ばずに書くと、保険申請側は1円でも多く保険料を貰いたい、保険会社側は1円でも多く払いたくない、という構図が出来上がります。

保険会社もお金を払わない様々な工夫を?

保険会社ももちろん営利企業ですので、保険料をなるべく払わないように様々な工夫や悪事をしてしまった過去もあります。

工夫に関しては、高額工事の際に現場を見に来る損害保険鑑定士(※)が在籍する損害保険鑑定会社の多くは、保険会社の子会社です。

公平・中立のために損害保険鑑定会社が存在するのですが、実際はどうしても保険会社寄りになるのが当然です。

また過去には、屋根修理業者から出た見積書から、どれだけ補償対象外にするかで損害保険鑑定人にインセンティブがつくような仕組みの会社もありました。

これが公になった際は、大きな問題になりかけました。(実際は保険会社は規模が大きいため火消しが早く浸透されなかったようです)

※損害保険鑑定士とは、災害による損害状況を調査し、損害額を算出する業務に従事する。

経年劣化か、災害なのかわからない場合は保険会社に問い合わせを

話が逸れてしまいましたが、経年劣化と認識しているにも関わらず、屋根修理業者や詐欺会社に災害による損傷と見積書に書いてくれ、とお願いした時点で詐欺の協業になることは事実です。

保険会社側も、昨今はインターネットなどの発達により、全然保険料がおりなかったとSNS等に書かれてしまうと非常に大きな損失となります。

そのため近年は特に公平に処理をしたいと思っている保険会社がほとんどですので、経年劣化か否かを悩んだ際は問い合わせをしましょう。火災保険の申請フォローに慣れている屋根修理業者であれば質問することも良いかもしれません。

そうすることで、これまで払ってきた火災保険料を活用し、適正な補償額を受けたうえで屋根修理工事が可能となります。

火災保険の申請詐欺専門の会社も実在します

この記事で最も伝えたいことが最後になってしまいましたが、これまで述べた現状を踏まえた上で、火災保険申請代行会社というものが事実存在します。

経年劣化のものを過去に起きた災害の体裁にして、見積書を作成しますと謳い、申請が通ったらおりた額の30%の手数料を払ってもらう、というやり方をしています。

これは故意的に保険会社を騙そうとしていますので、詐欺に値する見方が強いです。

火災保険申請詐欺専門の会社に騙されないためには?

たちが悪いことに、そのような詐欺会社は屋根修理業者や工務店に営業をかけています。

そのため、例えばインターネットで見つけた質の高そうな屋根修理業者に現場調査を依頼した際に、詐欺会社が同行してくることも多いです。

さらに屋根修理業者や工務店もこれが詐欺だとわかっていない場合も非常に多いです。

単純に腕の良い屋根職人さんであるほど、若いときから腕を磨き続けてきたため、火災保険の申請フォローなどは知らないし、やり方も難しそうだから勉強もしたくない、という方も多いため、そのような業者に委託してしまうことが多いためです。

そのため素敵な屋根修理業者さんだったとしても、横にそのような詐欺会社の方がいれば要注意してください。

また、別の手口としては「火災保険を活用して0円でリフォームしましょう!」と謳うチラシやホームページを見たことがある方も多いと思います。

これは本当に屋根修理業者や工務店として活動しているのかわからないような会社を設立し、その会社名義で屋根修理の見積書を作成します。

そして適当な架空の見積書を作成、保険会社を騙してお金を取り、手数料を貰っているのです。その後リフォームをしているのかさえ怪しいところです。

火災保険は適正な活用を

これまで述べた通り、やはり一番正しい火災保険の活用方法は、

加入時にしっかりと火災保険のプラン内容を把握し、ご自身のライフスタイル、居住地の環境に合わせて適正なものを選んでください。

そして、有事の際には明らかに火災保険の対象による損傷個所はしっかりと申請。判断できない場合は保険会社に直接問い合わせをしたり、屋根修理業者さんなどに質問をしてください。

間違っても火災保険詐欺申請代行会社の手口に乗っかってはいけません。保険会社も昨今かなりシビアに詐欺対策をしてますので、悪事はいつかバレる可能性が高いです。

そしてしっかりと屋根修理を行い、快適な生活を営むことをおすすめします。

優良屋根修理業者を探す

PAGE TOP

LINEでかんたん
問い合わせ&職人案内