屋根塗装詐欺の種類と特徴、被害に遭わないポイントを解説

建物において、屋根のリフォーム・メンテナンスは安心して住む上で重要なポイント。しかし見方を変えれば、普段の生活で劣化状況を確認できない屋根は、建物のリフォーム・メンテナンスでもっとも詐欺被害に遭いやすい部位ともいえます。

屋根のリフォーム・メンテナンスは、決して安い買い物ではありません。業者選びを慎重に行い、信頼できる優良業者に工事を依頼したいものです。

そこで今回は、屋根塗装における詐欺の種類と特徴、被害に遭わないポイントについて解説します。詐欺の手口や特徴を学んで、信頼できる業者を見極めましょう。

屋根塗装詐欺の種類

屋根塗装における詐欺の種類は、ある程度パターン化されています。あらかじめこれらの種類を頭に入れておけば、業者の第一印象で信頼できるかどうかを判断できるでしょう。屋根塗装詐欺の代表的な種類は、以下のとおりです。

  • アポなしで訪問してくる
  • 無料の屋根点検を勧めてくる
  • 新築時のハウスメーカーや工務店を装う
  • 火災保険の利用を勧めてくる
  • 期限の迫ったキャンペーンを提案してくる
  • 近所で工事をしていると偽る

それでは、屋根塗装詐欺の種類をひとつずつ確認していきましょう。

【種類1】アポなしで訪問してくる

屋根塗装の悪徳業者は、アポなしで訪問してくるケースが多く見られます。この理由は、大きく2つ。

  • あなたの連絡先を知らない
  • その場ですぐ契約させるため

屋根塗装の悪徳業者は、スピードが命。優良業者に見られるような丁寧な対応をしていては、詐欺がバレてしまいます。アポなしで訪問してくる業者には、インターホン越しに訪問の要件だけ伺い、決して対面しないようにしましょう。

【種類2】無料の屋根点検を勧めてくる

屋根塗装における詐欺の種類として代表的なのが、無料の屋根点検を勧めてくること。普段の生活で屋根の状況を確認できないことを逆手に取り、屋根の点検を提案してきます。

点検が無料であること、一見するといい人に見えることから「屋根を見てもらうだけならいいか」と心を許してしまいがちですが、ここからが詐欺のはじまり。あなたが屋根に登って確認できないのをいいことに、屋根の劣化を偽り高額な屋根リフォーム・メンテナンスを提案してきます。

【種類3】新築時のハウスメーカーや工務店を装う

新築時のハウスメーカーや工務店の担当者を装い、あなたの警戒心を解こうとする悪徳業者もいます。このような手口は、以前ハウスメーカーや工務店の下請け業者として働いていた業者によく見られます。

このような塗装業者は、以前下請け業者として働いていた経験からハウスメーカーや工務店の専門知識を持っているため、的を得たアドバイスをしてきます。同じハウスメーカーや工務店の施工写真などで信頼を得ようとしてくるかもしれません。

【種類4】火災保険の利用を勧めてくる

屋根のリフォーム・メンテナンスに関して、やたらと火災保険の利用を勧めてくる業者にも注意が必要です。屋根のリフォーム・メンテナンスをする際、条件によっては火災保険が適用になるのは事実。しかし、火災保険の適用可否はあくまで保険会社の判断に委ねられています。

「火災保険を利用すれば、無料で屋根がリフォームできます」などの謳い文句は、鵜呑みにしないようにしましょう。

【種類5】期限の迫ったキャンペーンを提案してくる

屋根塗装において、期限の迫ったキャンペーンは詐欺の種類と警戒すべき内容のひとつ。こちらから工事の値引き交渉をしていないのに、業者から「今日契約すると10万円安くしますよ」などの発言があった場合には要注意。

大幅値引きはたしかに魅力的ですが、工事に緊急性がない場合は一旦心を落ち着かせて詐欺を警戒しましょう。

【種類6】近所で工事をしていると偽る

「今近所で屋根塗装の工事をしているので、一緒にやるとお得ですよ」屋根塗装の業者による、このような声がけにも十分警戒しましょう。

もちろん実際に近所で工事をしている場合もありますが、悪徳業者の場合これはアポなし訪問をする理由のひとつでしかありません。このような場合は工事中のお宅の住所を業者に質問し、すぐに応えられない場合には詐欺を警戒しましょう。

屋根塗装詐欺における業者の特徴

屋根塗装詐欺の種類がわかったら、次は屋根塗装詐欺における業者の特徴に注目しましょう。悪徳業者の特徴が頭に入っていれば、屋根塗装詐欺を未然に防ぐことができます。屋根塗装詐欺における業者の特徴は、以下のとおりです。

  • 名刺を出さない
  • 自社のホームページがない
  • 屋根点検の報告書に写真がない
  • 見積書で内容が曖昧
  • とにかく契約を急かす
  • 工事期間や保証内容などが不明確
  • 工事代金の支払いが全額手付金のみ

これらの特徴をしっかり頭に入れて、屋根塗装詐欺を回避しましょう。

【特徴1】名刺を出さない

屋根塗装の悪徳業者は、名刺を出すことを嫌います。なぜなら連絡先を知られると、その後の厄介ごとが増えるからです。

屋根塗装の詐欺では、工事を契約してお金が入金されたらそのまま逃亡するのが基本中の基本。入金後早い段階で関係を断ち切るためには、名刺を出すことはもはや逆効果でしかありません。

【特徴2】自社のホームページがない

名刺を出さないことと同じくらい屋根塗装の悪徳業者に多い特徴として、自社のホームページがないことが挙げられます。自社のホームページがあるということは、お客様の連絡先があるということ。つまり悪徳業者にとっては、名刺を出すことと同様にマイナスでしかありません。

今の時代、たとえ小規模な会社であったとしても、会社運営にあたって自社のホームページはなくてはならないもの。名刺をもらったからといって安心するのではなく、ホームページの記載があるかどうかもかならず確認しましょう。

【特徴3】屋根点検の報告書に写真がない

屋根を点検後、報告書に屋根の写真がなかったら詐欺を警戒しましょう。屋根塗装における悪徳業者の多くは、まず無料の屋根点検を勧めてきます。しかし屋根に劣化が見られず屋根塗装の必要がない場合には、報告書に屋根の写真を添付しないことがほとんど。

この場合あなたが屋根を確認できないのをいいことに、不安を煽るような言葉を並べて半ば強引に屋根塗装を勧めてくることもあるので十分注意しましょう。

【特徴4】見積書の内容が曖昧

屋根塗装詐欺における業者の特徴として、見積書の内容が曖昧であることも挙げられます。たとえば見積書が手書きであったり、「一式」などが多く工事の細かい内容が記載されていなかったりする場合は注意が必要です。

屋根塗装の見積書に書かれた内容は、専門用語や知らない名称が多くわからないことだらけ。だからこそ「よくわからないからいいや」と妥協するのではなく、納得いくまで業者に質問することが大切です。

【特徴5】とにかく契約を急かす

あなたがゆっくり検討したい時に「今日契約してください」「いつなら契約してくれますか」など、とにかく契約を急かすのも屋根塗装詐欺における業者の特徴。屋根塗装詐欺の業者は、どうにかして1日も早くお金を入金してもらい、あなたとの関係を切りたいと思っています。だからこそあなたがゆっくり検討するのを待っている余裕はありません。

「契約を急かされているかも」と違和感を感じたら、詐欺を警戒して業者と少し距離をおきましょう。

【特徴6】工事期間や保証内容などが不明確

工事期間や保証内容などが不明確な場合も、残念ながら屋根塗装詐欺を疑わなければなりません。前述のとおり、屋根塗装詐欺における業者の目的はお金の入金。つまり、始めから工事や保証をする気など毛頭ありません。

打ち合わせの際はどうしてもコスト面ばかり目がいきがちですが、工事期間や保証内容について質問することで屋根塗装詐欺の回避につながる可能性があることを覚えておきましょう。

【特徴7】工事代金の支払いが全額手付金のみ

工事代金の支払いが「全額手付金のみ」の場合も、屋根塗装詐欺を疑いましょう。たとえば1万円前後の比較的少額の工事であれば、全額手付金で支払うケースもあるかもしれません。しかし、100万円を超える高額な工事の場合は「手付金・最終金」や「手付金・中間金・最終金」というように、ほとんどの場合消費者側の負担を減らす目的で数回に分けて支払うのがセオリーです。

100万円を超える高額の工事で工事代金の支払い方法が「全額手付金のみ」の場合には、そのまま受け入れるのではなく一度分割払いの相談を持ちかけてみるといいでしょう。

屋根塗装詐欺の被害に遭わないためのポイント

屋根塗装詐欺の種類や業者の特徴がわかっていても、詐欺被害に遭ってしまう可能性は十分に考えられます。そこでここでは、屋根塗装詐欺の被害に遭わないためのポイントをしっかり押さえておきましょう。屋根塗装詐欺の被害に遭わないためのポイントは、以下のとおりです。

  • 名刺をもらう
  • アポなし訪問には対応しない
  • 高所カメラやドローンによる屋根点検をお願いする
  • 屋根点検の報告書に写真を付けてもらう
  • 相見積もりを取る
  • 業者のホームページや口コミなどを確認する
  • 家族や信頼できる知り合いに相談する

それでは、ひとつずつ簡単に解説します。

【ポイント1】名刺をもらう

屋根塗装の業者が訪問してきた時には、かならず名刺をもらうようにしましょう。名刺をもらうことで業者の名前や連絡先が判明するため、詐欺に遭う確率が下がります。訪問してきたのが悪徳業者の場合には、名前や連絡先を隠すために名刺を出すことを嫌がるはずです。

突然訪問してきた業者に思いもよらない屋根の傷みを指摘されると、屋根のことで頭がいっぱいになって名刺をもらうことを忘れがち。屋根塗装詐欺の被害に遭わないためにも、初対面の業者からはかならず名刺をもらう癖をつけましょう。

【ポイント2】アポなし訪問には対応しない

アポなし訪問には対応しないだけでも、屋根塗装詐欺の被害に遭う確率を下げることができます。屋根塗装詐欺における悪徳業者の多くは、アポなし訪問であなたと接触を図ってきます。なぜなら、あなたの名前や連絡先、屋根の状況を事前に把握していないからです。

これを逆手に取ると、アポなし訪問に対応しなければ悪徳業者は手の打ちようがないということ。あらかじめ「アポなし訪問=詐欺かもしれない」という方程式を頭におくだけでも、屋根塗装詐欺の被害に遭う確率は大きく変わるということを覚えておきましょう。

【ポイント3】高所カメラやドローンによる屋根点検をお願いする

業者による屋根点検の際には、屋根に登るのではなく高所カメラやドローンの使用をお願いしましょう。高所カメラやドローンを使って屋根点検をすることにより、業者といっしょに屋根の状況を画面で確認できます。これにより業者は屋根の状況を偽って、リフォームやメンテナンスを提案することができなくなります。

自分で屋根を目視するのは、なかなか難しいもの。だからこそ高所カメラやドローンによる屋根点検で、今その場で業者と情報共有することが大切です。

【ポイント4】屋根点検の報告書に写真を付けてもらう

高所カメラやドローンによる屋根点検が難しい場合には、屋根点検の報告書にかならず写真を付けてもらいましょう。なぜなら、悪徳業者の多くは口頭だけで点検結果を報告するからです。せっかく屋根点検の報告書をもらっても、写真が付いていなければ具体的な屋根の劣化具合を把握することができません。

また屋根点検の報告書には、業者の誠実さや対応の仕方などを測るものさしの役割もあります。あらかじめ写真付きの報告書を依頼しておくことで、屋根塗装詐欺の被害を回避できるでしょう。

【ポイント5】相見積もりを取る

屋根塗装を検討する際には、かならず相見積もりを取るようにしましょう。相見積もりを取れば、屋根塗装詐欺の被害を回避できるだけでなく、提案内容や担当の対応の仕方など、あらゆる面で冷静に比較検討することができます。

特に初めて屋根塗装を検討する際は、見積書に聞き慣れない用語がたくさん記載されています。それらの用語に対する説明が不十分な場合には、詐欺を警戒してもいいかもしれません。

【ポイント6】業者のホームページや口コミを確認する

業者の名刺を取得したら、そこに書かれたホームページの確認も忘れてはいけません。この時確認するポイントは2つ。ひとつめは、会社名や連絡先が名刺に記載されたものと同じかどうか。ふたつめは、ホームページに一定のクオリティがあるかどうかです。

これら2つに問題がない場合には、インターネットで業者の口コミを検索し、どのようなユーザーの声があるのかを確認しましょう。

【ポイント7】家族や信頼できる知り合いに相談する

屋根塗装詐欺の被害に遭わないためには、自分ひとりで工事を決断しないことも大切です。たとえばひとり暮らしをしている建物で屋根塗装を検討する際には、別居中の家族や信頼できる知り合いに相談しましょう。

自分以外に第三者の目が入ることで、落ち着いて屋根塗装を検討できるとともに、屋根塗装詐欺の被害に遭う確率を下げることができるでしょう。

屋根塗装の優良業者を探すポイント

ポイント

屋根塗装詐欺の被害を回避したら、次は屋根塗装の優良業者探しに移りましょう。屋根塗装は、業者の腕によって仕上がりや将来のメンテナンスサイクルに大きく差が出る工事です。そこでここでは、屋根塗装の優良業者を探す際のポイントについて解説します。屋根塗装の優良業者を探すポイントは、以下のとおりです。

  • 屋根塗装の専門業者である
  • 屋根塗装の豊富な実績がある
  • 屋根工事に関する資格保有者が多い
  • ユーザーの評価が高い
  • 保証内容やアフターフォローが充実している

それでは、ひとつずつ丁寧に見ていきましょう。

【ポイント1】屋根塗装の専門業者である

屋根塗装の業者選びの際、屋根塗装の専門業者を選ぶことは非常に大切なポイントです。建物全体のリフォーム・メンテナンスではなく、ピンポイントに屋根塗装だけを生業としている業者を選ぶことで、より専門的な知識や経験を持った業者に屋根を任せることができます。

また屋根塗装のプロである専門業者に工事を依頼すれば、屋根の劣化状況やあなたの予算に合った適切な塗料や施工方法を提案してくれるでしょう。

【ポイント2】屋根塗装の豊富な実績がある

屋根塗装の業者選びでは、屋根塗装の豊富な実績も確認すべき項目のひとつです。屋根塗装の実績が豊富であるということはつまり「多くのクライアントに信頼されている」「高い施工技術を有している」「屋根塗装における専門的な知識を有している」ということの裏付け。

屋根塗装では、作業中に予測できない問題が発生することもあります。そうした状況では、これまでの屋根塗装の実績が大いに役立ちます。

【ポイント3】屋根工事に関する資格の保有者が多い

屋根塗装の優良業者は、屋根工事に関する資格の保有者が多く在籍している傾向があります。屋根工事の資格保有者が多く在籍しているということは、屋根工事に関する一定以上の知識やクオリティが担保されるということ。これはつまり、屋根工事の資格保有者が多く在籍している業者は、屋根塗装の優良業者である可能性が高いということを意味します。

屋根工事の資格保有者については業者のホームページなどに掲載されているケースが多くみられます。業者選びで迷ったら検討している業者のホームページをチェックしましょう。

【ポイント4】ユーザーの評価が高い

屋根塗装の業者選びで確実に押さえておきたいのが、ユーザーの評価です。ユーザー評価が高いことと優良業者であることは比例関係にあるため、屋根塗装を検討する際はかならずユーザーの声に耳を傾けましょう。

しかし中には、ホームページなどでユーザー評価を自作自演している悪徳業者もいるため、ユーザー評価が極端に良い方に偏っている場合は注意が必要です。

【ポイント5】保証内容やアフターフォローが充実している

屋根塗装は工事が完了したら終わりというわけではありません。屋根塗装の優良業者であればあるほど、工事後のアフターフォローが大切であることがわかっています。

そこで忘れてはいけないのが、打ち合わせ段階で工事に対する保証とアフターフォロー体制に関する質問をすること。これらふたつの要素が充実していれば、信頼できる優良業者である確率が高まります。

【まとめ】必要な知識を頭に入れて屋根塗装詐欺を回避しよう

今回は、屋根塗装における詐欺の種類と特徴、被害に遭わないポイントについて解説しました。

建物の屋根は、唯一目視で確認できない部位。だからこそ屋根塗装に代表される屋根のリフォーム・メンテナンスで詐欺が横行しています。

しかし、詐欺の種類や悪徳業者の特徴さえ押さえてしまえば、屋根塗装詐欺は比較的簡単に回避できます。「自分は大丈夫」と油断することなく、信頼できる優良業者に屋根塗装をおまかせしましょう。

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