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「住友林業の屋根材はどのようなものがあるの?」
「屋根材の特徴やメンテナンスのタイミングを知りたい」
昔に比べて近年は耐久性も上がり、デザイン性も向上してさまざまな種類が展開されています。数ある屋根材の中から、最適な屋根材を選ぶのはなかなか難しいですよね。
そこで今回は、住友林業で使用される屋根材について解説します。屋根材の特徴やメンテナンスのタイミング、メンテナンスの費用相場についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
Contents
住友林業で使用される屋根材の種類は以下の3つです。
・スレート
・瓦
・金属屋根
それぞれ解説します。
スレートは住友林業で標準仕様となっている屋根材です。スレートとは、セメントを主材料とする板状の屋根材で厚さは5mm程度の薄い板です。
スレートは他の屋根材と比べても価格が安く、部分的な交換も可能なためメンテナンスもしやすい屋根です。また、厚さが5mm程度と軽量のため、建物にかかる負担も小さく耐震性にも有利な屋根材になります。
住友林業が標準仕様として採用しているのは、ケイミュー社が販売する「コロニアルグラッサ」です。コロニアルグラッサは、60年以上もの実績を誇るロングセラー商品です。
コロニアルグラッサは丈夫で割れにくいのが特徴です。主原料のセメントにパルプ繊維とシリカ粒子、超微粒子を配合し、高密度で均一な構造にすることで衝撃や荷重に対して強さを発揮する屋根材です。
また、屋根材にグラッサコートと呼ばれるコーティングがされています。グラッサコートは、紫外線や雨風に強い無機質のコーティングがされており、30年経過しても色あせしにくい屋根材となっています。
住友林業ではオプションとして瓦屋根を選択できます。瓦には陶器瓦・粘土瓦・いぶし瓦
・素焼き瓦・セメント瓦・モニエル瓦などさまざまな種類があります。
とくに粘土瓦は日本三大瓦と呼ばれている瓦があります。愛知県三河地方の「三州(さんしゅう)瓦」、島根県石見地方の「石州(せきしゅう)瓦」、兵庫県淡路島の「淡路瓦」の3つです。三大瓦のうち、三州瓦が日本の粘土瓦の6割を占めています。
瓦の特徴は高い耐久性と塗装がいらないことです。瓦は製造段階で釉薬(ゆうやく・うわぐすり)と呼ばれるガラス質の粉を塗ることで色付けとコーティングを行い、高温で焼き付けるため塗装が必要ありません。
ただし、一生メンテナンスフリーというわけではありません。塗装は必要ありませんが、瓦の割れや欠けが起こりますし、棟瓦と瓦のつなぎ目に使用する漆喰は15〜20年程度で劣化しますので定期的なメンテナンスは必要です。
金属屋根にはトタンやガルバリウム鋼板、SGL鋼板といった素材の屋根材があります。昔はトタンが主流でしたが、サビやすく耐久性もなかったこともあり、近年はガルバリウム鋼板が主流となっています。
ガルバリウム鋼板は鉄鋼板にアルミニウムと亜鉛、シリコンを混合させめっき加工した金属の板のことです。亜鉛が入ることでサビの腐食を防ぎ、耐久性はトタンの3〜6倍といわれています。また、瓦やスレートと比較しても軽量な点も特徴で、耐震性にも強い屋根材となっています。
ガルバリウム鋼板は軽量な点から、スレート屋根のカバー工法でのリフォームとしても人気の屋根材です。
SGL鋼板は次世代のガルバリウム鋼板とも呼ばれ、ガルバリウム鋼板にマグネシウムを加えることでさらなる防錆効果をプラスしています。その耐久性はガルバリウム鋼板の約3倍にもなり、ガルバリウム鋼板に次いで期待されている屋根材です。
ガルバリウムより高性能なSGL(エスジーエル)鋼板とは?
住友林業で使用される屋根材ごとのメンテナンスのタイミングを解説します。これから解説する屋根材ごとの症状が現れたらメンテナンスのタイミングと考えてください。
・スレート
・瓦
・金属屋根
それぞれ解説します。
住友林業では標準となっているスレートですが、一般的な耐用年数は20〜25年程度です。耐用年数もメンテナンスのタイミングも一つです。
耐用年数に満たなくても以下のような症状が現れているようであれば、点検や補修が必要となります。
・棟板金の浮きや剥がれ
・棟板金のクギの浮きや抜け
・コケや藻、カビの発生
・スレートの反りやひび割れ
・スレートの色あせ
・塗膜の剥がれや膨れ
・チョーキング(白亜化)現象
また、2004年以前に製造されたスレートは、アスベストが含まれている可能性があります。アスベストが含まれたスレート屋根を解体しなければ問題ありませんが、解体するとアスベストの有害物質が空気中に浮遊してしまい、吸ってしまうと健康被害を引き起こす可能性があります。
撤去する場合は、産業廃棄物処理法にもとづいて、特別管理産業廃棄物「廃石綿等」で処分する必要があります。
瓦には種類があり、それぞれの耐用年数は以下のとおりです。
・セメント瓦:30〜40年
・和瓦:50〜100年
耐用年数に満たない場合でも以下の症状が現れた場合は点検、補修が必要です。
・瓦の欠けやひび割れ
・棟瓦の浮き
・漆喰のズレや剥がれ
金属屋根の耐用年数はトタンは6〜20年、ガルバリウム鋼板は20〜40年程度です。
金属屋根は以下の症状が現れたら点検、補修のタイミングです。
・金属屋根のサビや穴あき
・棟板金の浮きや剥がれ、歪み
・棟板金のクギの浮きや抜け
・塗膜の剥がれや膨れ
上記の劣化症状以外にも、野地板(下地材)や防水シートの劣化も考えられます。屋根の点検と合わせて野地板や防水シートの点検も合わせて行うとよいでしょう。
野地板や防水シートの点検を怠ると、屋根材を交換しても雨漏りしてしまう可能性があるため注意しましょう。
住友林業の屋根材のメンテナンス方法は、主に以下の4つです。
・再塗装
・部分交換
・瓦の葺き直し
・カバー工法
・葺き替え
それぞれ解説します。
屋根の劣化状況が軽度であれば再塗装が可能です。ただし、雨漏りしていたり、屋根の寿命を延ばしたりする用途では塗装はできません。
再塗装は使用する塗料の種類にもよりますが、40〜60万円程度です。以下は、塗料の種類と費用目安です。
塗料の種類 | 耐用年数 | 価格帯(1平方メートル) |
---|---|---|
アクリル塗料 | 5〜7年 | 1,000〜1,800円 |
ウレタン塗料 | 6〜10年 | 1,500〜2,500円 |
シリコン塗料 | 8〜10年 | 2,000〜3,500円 |
フッ素塗料 | 15〜20年 | 3,800〜5,000円 |
無機塗料 | 20〜25年 | 4,000〜5,500円 |
上記以外には、足場代15〜20万円程度が別途かかります。また、費用は業者によっても異なりますので、あくまで目安としてとらえてください。
瓦屋根やスレート屋根は部分的な交換が可能です。部分的に欠けや割れが発生していたら、破損した部分のみ交換が可能です。
棟板金、棟瓦などの部分補修費用の目安は以下のとおりです。
修理内容 | 価格(メートルあたり) |
---|---|
漆喰の補修 | 2,200〜7,000円 |
棟瓦の取り直し・積み直し | 10,000〜16,000円 |
棟板金の補修・交換 | 5,000〜12,000円 |
瓦の葺き直しは、今まで使用していた瓦をそのまま再利用し、野地板や防水シートを交換して再度瓦を元に戻す工事のことです。瓦はそのままのため、葺き替え工事に比べて費用を節約できます。
瓦の葺き直しの費用目安は70〜200万円程度です。
カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を覆う(カバー)するメンテナンス方法です。既存の屋根材を撤去する必要がないため、廃材や撤去費用などが抑えられます。断熱性や防水性の向上も期待できます。
ただし、屋根が二重になり重量が増してしまうため耐震性は落ちてしまいます。カバー工法は使用する屋根材にもよりますが、100〜160万円程度です。
葺き替えは既存の屋根材をすべて撤去して、新しい屋根材に交換する方法です。屋根材や防水シートなどの傷みが激しい場合や、雨漏りしている場合はこの葺き替えになります。
葺き替えは既存屋根の撤去費用や廃棄費用が別途発生するため、費用は180〜200万円程度です。
住友林業で建てた家の屋根を、屋根修理専門業者へ依頼する際に注意すべきことは以下のとおりです。
それぞれ解説します。
屋根工事を業者へ依頼する場合、必ず工事価格の相場を把握するために相見積もりを取るようにしましょう。
相見積もりをしないまま、1社のみで決めてしまうと見積もり金額の妥当性が判断できません。相場よりも高い金額を支払ってしまう恐れがあります。
見積もり金額が相場よりも極端に安い場合も要注意です。あとから追加費用を請求される恐れがあります。見積もりの内容について、なぜこの価格なのかをきちんと確認したうえで契約するようにしましょう。
屋根工事をする場合、屋根の葺き替え工事であれば屋根修理業者、屋根板金業者になります。瓦の葺き直しであれば瓦工事専門業者、屋根や外壁塗装であれば塗装業者です。
工務店やリフォーム専門業者でも工事はできます。しかし、屋根修理業者や屋根板金業者は屋根に関してのスペシャリストです。それぞれの屋根に合った点検やアドバイスをしてくれ、最適な提案をしてくれます。
専門外の業者に依頼した場合、検討外れな工事をされたり、間違った工事をされたりしてしまう恐れがあります。必ず専門業者へ依頼するようにしましょう。
業者の保証やアフターフォローがあるかどうかは、必ず契約前に確認しましょう。工事後すぐに不具合が出るとは限りません。
工事後しばらく経ってからの不具合の場合、「施工不良と証明できない。うちの責任ではない」と逃げ切られてしまう場合があります。
工事後の保証や工事が問題ないかの点検、定期的な点検を実施してくれる業者を選ぶようにしましょう。
屋根工事の場合、工事の前に屋根の表面だけでなく、建物内の屋根裏も含めて雨漏りなどの不具合が起きていないか含めて確認してくれる業者に依頼するのが大切です。
建物内も含めて点検を行うと1時間以上はかかるはずです。全く確認しない業者や、30分程度で済ませてしまう業者はきちんと確認をしていない可能性があります。
点検後は、写真付きの調査報告書が出てくるはずです。写真を見ながらわかりやすく説明してくれる業者に依頼するのがおすすめです。
今回は住友林業で使用される屋根材の種類について解説しました。住友林業で使用される屋根材は以下の3つです。
・スレート
・瓦
・金属屋根
住友林業で使用される屋根材は、紫外線に強いコーティングがされていたり、塗装が必要ない屋根材を使っていたりと長く使用できる工夫がされています。
しかし、まったくメンテナンスが必要ないというわけではありません。屋根材の色あせやチョーキング現象、ひび割れ、剥がれなどの不具合が起きている場合は早めに点検することが大切です。
上記の症状を放置すると雨漏りにつながる可能性があるため、早めに屋根修理の専門業者へ連絡することが重要です。
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